日本を守るのに、右も左もない
203236 アメリカ、欧州で反金融の階級闘争が勃発か
 
狒狒 ( 48 ) 09/03/31 AM09 【印刷用へ
金融業界への反発は、AIG幹部ボーナスの件だけでは無いようです。アメリカのみならず、ヨーロッパでも大衆の間で反金融業界のうねりが起こっている様子がフィナンシャルタイムズで報告されています。

読むと、フランス革命前夜のような過激な印象を受けます。マリーアントワネットをギロチンに送り込んだ大衆のような怒り。何とも、こらえ性の無い奴らですな、諦めるというのが無い世界。自分たちも、そのバブルに乗っかっていたくせに。

考えていたよりも早い段階で、西洋社会での暴動が勃発するかも知れません。

フィナンシャル・タイムズ リンク
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「ボーナスという責任 憤る世論を前に金融業界は」ブライアン・グルーム、フランセスコ・ゲレーラ、エイドリアン・コックス

お前を殺すという脅迫メールが舞い込む。元社長の自宅が襲撃される。町中で抗議行動。巷には今、かなり危険な空気がたちこめている。1930年代以来の最悪な国際金融危機を引き起こした張本人だと指差しされている金融業界に対して、世論は激しく反発しているのだ。そして「唾棄している」と言ってもいいこの世論の反発は、今や英米と欧州本土でいっそう激烈なものになりつつある。

政治家たちは不安に揺れている。銀行を責め立てるのは自分たちの失敗を覆い隠すのにかっこうなスケープゴートなので、ヒステリックなアンチ銀行感情を煽り立てるべきか。それとも事態鎮静を図るべきか。とはいえ現時点では、一般市民の怒りをなだめることなど政治家にはできないのかもしれない。あるいは、この怒りは一時的なもので今に立ち消えるのかもしれない。けれども経済界のリーダーたちなど大勢が、今の国民感情悪化が長期的な悪影響をもたらしかねないと懸念しているのだ。

「深刻だ。(市民の怒りの対象は)銀行だけでなく金融サービス全般に向けられるようになりつつあり、やがては市場経済そのものを挑戦しかねない。オバマ米大統領とブラウン英首相はなんとしても今の魔女狩り的な風潮を食い止め、バランスのとれた議論を主導していかなくてはならない」 こう指摘するのは英国最大の経営者団体、英産業連盟(CBI)のリチャード・ランバート事務局長だ。

米国ではここ数週間ほど、保険大手AIGの幹部ボーナスをめぐり国民の怒りが沸点に達している。納税者の金1700億ドルでかろうじて救済されたAIGが、幹部に1億6500万ドルを支給していたのだから。公的資金という生命維持装置でかろうじて生きながらえている病める巨大な金融機関が、ただでさえ高給取りのバンカーたちにさらに報酬を分け与えていたと発覚したことから、人々の極端な反応が次々と連鎖反応のように表面化した。

大衆的なポピュリストのふりをしたい政治家たちは、公的資金を得ている大手組織で年25万ドル以上を得ている人たちのボーナスに対し、税率90%という懲罰的な課税法案を急きょ可決した。しかし一般市民はさらに、もっと過激な手段に打って出たのだった。一部のAIG社員は殺人の脅迫を受けた。AIGスタッフと家族は「首にピアノ線をまきつけられて」処刑されるべきだ——などとする、恐ろしい脅迫文もあった。AIG宛ての別の手紙には「重役たちの家族は安心するな。お前たちの血で町中を染めてやる」などとあった。

英国エジンバラでは、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)のサー・フレッド・グッドウィン元CEOの邸宅が襲撃された。窓を割り車を破壊した人々は、200億ポンドもの公的資金で救済されなくてはならなかったRBSから、50歳で早期定年退職したサー・フレッドが、年間70万ポンドもの年金を受け取っていることに憤慨していたようだ。

ロンドンの金融街シティは、主要国と新興国の首脳が集まるG20の第2回首脳会合( 金融サミット)を前にして、アンチ資本家デモに備えている。警察はシティの企業に対し、不要な会議はキャンセルし、標的にされないよう社員はカジュアルな服装をするよう忠告した。

フランスでは、過剰な給与・賞与に何百万人もの人が抗議行動に出た。ニコラ・サルコジ大統領は、公的支援を受けている企業の幹部について賞与やストックオプションを規制する大統領令を予定している。フランスの金融大手ソシエテ・ジェネラルは、CEOや非常勤会長へのストックオプション支給を取りやめざるを得なくなった。

スウェーデンでは、国有企業の幹部に対する成果主義ボーナスの支給を禁止する予定だ。そしてスウェーデンでも、銀行家や国民年金のファンドマネージャーへの高額報酬に反対する勢力が、ボルク財務相に銃弾を送りつけている。

厳しい景気後退に苦しんでいるのは西側全体だ。しかし中でも国民がひどい幻滅感を味わっているのはやはり米国だ。「アメリカン・ドリーム」に対する国民の信頼が揺らいでしまった。努力と才覚でトップにたどりつく者を常に礼賛し、金銀財宝で報いてきたアメリカという国は今、どうやったらこんなにも一握りの人間たちに、こんなにも巨万の富が集中してしまったのか、理解できずに苦しんでいる。
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国民の激しい糾弾に遭い、アメリカの経済界とウォール街は驚き、そして反発している。「なんでこんなに憎まれるんだ?」とある銀行幹部は言う。「この国の繁栄と成長は企業活動の成功あってのものだと、みんな忘れてしまったのか?」
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英国でも同じような懸念が指摘されている。元貿易相のジョーンズ卿は、確かに一部の銀行関係は非難されて当然だが「ある段階に達したらさすがに、もういい加減にしようとタイムを求めなくてはならない。群衆がフレッド・グッドウィンの邸宅を襲って窓ガラスをかち割っているテレビ映像が世界中に流れた。この国の評判をどれだけ傷つけたか、ひどいものだ」と言う。
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とはいえ英国民はある意味で、金融関係者の給料についてなかなか怒りださなかった。怒り始めるまでに、かなり時間がかかったのだとも言える。野党保守党の福祉政策のスポークスマンになったばかりで、かつては投資銀行UBSの社員だったデビッド・フロイド氏によると、自分は約10年前、UBSの英国支店で部下にこう言ったのだそうだ。「私たちがいくらもらっているか、業界外の人たちに知られたら、どうなる。金融関係者は次々とギロチンで処刑される憂き目に遭うはずだ。市民は私たちの首を槍につきさして町中を行進するだろう」と。
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