マネー経済の急拡大について、まずはその原因について考えてみる必要があると思います。
大きく2点あると思います。直接的にはバブル経済化であり、もう一つは誘導役としてのアメリカの戦略です。
@バブル経済化
直接の原因は経済のバブル化が背景にあり、いわゆる金余り現象から、お金の運用先の開発が求められた。以下その背景と結果について。
経済の高度成長期には貯蓄は設備投資に回されて、正常に市場が成長していくが、物的に豊になると設備投資の必要が少なくなるため、金が金融市場にだぶつき、金利が低下していく。
一方で、国は経済が成長しないと困るので、国債を発行して公共投資を行い景気を刺激していく。そうして発行した国債は将来の借金であると共に、市場にはお金として吐き出されていくため、ますます金がだぶついていく。実際1980年以降、国債の発行高が天文学的な数字にふくらんでいくと共に、だぶついたお金は国民の貯蓄として、これも天文学的な数字になっていく。
こうして有り余ったお金は、有利な投資先を求めて、一般人では貯蓄や株・生命保険へ。さらに銀行や証券会社・生保は利益を求めて、利率の高い投資先を求めてさまよいはじめる。それがバブル時代には土地や株であり、その後はアメリカの国債や株だった。こうして彷徨いはじめたお金の投資リスクのヘッジのため金融派生商品が開発され、爆発的に広がった。
(2000年現在で、主要11カ国合計で9400兆円、同GNPの約4倍にのぼる)
これがマネー経済の拡大の直接原因ですが、マネー経済拡大の誘導役としてアメリカの関与がきわめて疑わしいと思われます。アメリカの戦略の一環として、マネー経済の闇部分を利用して経済支配を目論んだものと考えています。
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