共同体社会の実現
175593 序列化⇒秩序化
 
川井孝浩 HP ( 35 東京 設計 ) 08/05/02 PM00 【印刷用へ
私権の衰弱に伴って、序列統合も無効化してきた。

この感覚は誰もが感じる現実ではあるが、実はこの現実こそが人々を収束不全へと導いている大きな原因の一つである事は、あまり実感されていない。

確かに、旧秩序である序列権力は無効化し、意味も無く偉そうに振舞う役人や上司等はソッポを向かれても当然であろう。

だがしかし、一方で序列統合を失うという事は、同時に秩序の不安定化をももたらしているという現実を忘れてはならない。

ここで注目すべきは、社会の統合原理である序列統合の無効化ではなく、その背後にある私権の無効化そのものであって、むしろ今後形成しなければならないのは、私権に変わる圧力源としての共認原理に基く新たな評価指標による序列統合なのだろう。

私権による序列は、徹頭徹尾「自分第一」に貫かれており、身分制度や数々の法制度等も、基本的には私権獲得・維持の為の強制共認として形作られてきたものだ。だからこそ、未だ形骸化した身分制度等が残存し、誰も心の底から認めもしないような人物が、国家の代表として平気でのさばる様な結果をもたらしている。

このような意味も無く固定化された私権序列が社会の統合不全をもたらし、人々を閉塞へと追いやっているのが現実であるのならば、その現実の中でこそ、意味ある序列による統合軸の再生が必要となる。

意味ある序列とは共認圧力によって形成されるもの。すなわち、皆の共認した期待や課題に対する評価圧力が形成する序列であり、当然ながら期待や課題の中身に応じて柔軟に変わっていく評価が、徐々に序列を形成し、秩序化が計られて行くイメージ。

これを共認統合と呼ぶならば、真っ先に構築すべきは共認序列そのものであり、その軸となる評価共認の形成に参加する事=共認闘争への参加こそが、高い圧力を生み出し、活力を再生していけるのだと思う。

実は今まで、共認闘争=認識闘争というと、古い認識と新しい認識との闘いというイメージが強かったのだが、こうして考えてみると、古い認識は放っておいても衰弱していく一方であり、弱っている相手に闘いを挑んだところで、大した活力も湧かないであろう。とすれば、より高い圧力の働く場=共認圧力の働く場へ真っ直ぐ向かう事こそが最短距離であり、その圧力に磨かれて創られた新しい認識こそが、古い現実を突き破って新たな統合原理による序列を形成し、秩序化を担って行くのだと考えられる。
 
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