>性幻想を高める為の毛織物やレースをはじめとして、私権圧力下の解脱回路(主にドーパミン回路)が生み出す快美幻想がはびこり、生活全般に亙って快美(快適さや便利さ)を求める快美欠乏が上昇してゆくにつれて、その幻想共認が作り出す価格格差をテコとする市場はどんどん繁殖してゆく。(30709)
私権圧力の衰弱によって、快美幻想を抱く必要性は下がっている。これまでの科学技術の発展によって誰もが求めたくなる様な快適さや利便性もほぼ実現された。
そう思ってみると、新たに市場が拡大を続ける為に不可欠な幻想共認は、いまや現実の社会問題解決に寄与するかのようなモノ、より個的な欲求に応えるモノ、或いは未だ最先端の評価指標である金そのもの等に足場を移している。エコや医療や金融商品などはそうだろう。
一方、市場拡大に起因する現代の様々な社会問題がもたらす不全感は年々高まり、快美欠乏以上の欠乏として顕在化しつつある。
人々が奥底の欠乏に基づいてまともに問題に向き合えば向き合う程、本質的な解決に繋がらない騙しの幻想共認は成立しなくなり、市場拡大に起因する様々な問題も根本的な解決の糸口が見えてくる。
快美幻想に流されて幻想を共認して実質的には不全を抱え続けるのか、事実の共認を基に不全解消に向かうのか、先進国の我々は、どっぷりつかった市場を前にそうした岐路に立っている。 |
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