戦争の起源
137277 掠奪闘争が始まったのはなんで?
 
清水昌広 ( 32 愛知 建築設計 ) 06/11/12 PM05 【印刷用へ
【骨子】
@導入
人類史500万年の99.9%は戦争はない状態だった。
しかし約6000年前、戦争=掠奪闘争は遊牧部族から勃発する。

A遊牧部族の婚姻制度の欠陥
父系制転換は女の不安、勇士集中婚は男の評価不満を肥大化させる。不満の高まった女と男の邪心期待から規範破りの不倫が発生。
集団崩壊の危機を迎える。

B不倫=集団崩壊の危機にどう対応したのか?
最初は警告→罰則→放遂だったが、肥大した自我ゆえに逆恨みの小競り合いや家畜の掠め取りが発生。
集団維持のため「仲間を傷つけるもの=敵」を共認し「死刑=同類殺し」へと制裁を強化する。

C掠奪闘争の発生
6000年頃前、急激な乾燥・寒冷化により自然外圧上昇→部族間の縄張り侵犯が頻繁に発生。
「縄張りを侵すもの=敵」を元に「やられたらやり返す」がエスカレートする中「同類殺し」の集団内規範を部族外の集団へ適用。
ついに人類は掠奪闘争=戦争へと突入してしまう。


【補足】
A遊牧部族の婚姻制度の欠陥
(女の不安)
・生まれたときからずっと一緒の母系集団に比べ、女一人で他集団に嫁ぐことになる父系制では、得られる安心感は圧倒的に小さい。
・また女が嫁ぐとき、出身集団から持参財(家畜=食い扶持)を送ることになっていたが、その家畜の多寡や良し悪し(乳が良く出ればいい等)で、嫁ぎ先での扱いも変わってくる。
・それらあいまって、父系制では、女たちの不安は非常に大きくなった。
・嫁いだ女が母親になると、「自分の娘が移籍する際は肩身の狭い思いをさせたくない」「持参財(家畜)は少しでもいいものを」という親心は当然で、そのためにも、男たちにもっと家畜を増やすように、もっと縄張りを拡大するように期待してゆくことになる。
・この不安発の蓄財要求は集団内に私有意識を芽生えさせる。
・また、女の不安初の要求増大は自身の評価を下げる→首雄の寵愛がなくなる→さらに不安が高まるという悪循環に陥ってしまう。

(勇士以外の男の不満)
・極限時代(洞窟時代)に比べれば格段に外敵圧力の下がった男達の間には、じわじわと性闘争本能が頭をもたげてくる。
・ボス集中婚から上位集中婚へと形を変え、勇者資格を得られればボスでなくとも女を得られるようになる。
・遊牧部族の場合、同じ集団内で同じ外圧を受けて育つ男達の闘争能力はさほど大きな差がつく訳でもなく、僅差によって勇者資格が決められた場合、当然評価不満が生まれてしまう。

(不倫の発生)
・ほんのデキ心であっても、集団にとっては規範解体は集団崩壊を意味する危機的状況となる。よって、規範破りを犯したものへは強力な罰則を設けることとなった。
・ハンムラビ法典やキリスト教、あるいは未開部族の掟などを見ても姦通罪は重罪扱いである。これは、性の引力の強さを、力の原理によってねじ伏せようとしてきた証しでもある。

B死の制裁=同類殺し
・同類殺しは人類の本能にはセットされていない。
規範破り=自己中は集団の敵。この共認の元、ついには身内である仲間であっても、規範破りを犯すものへの制裁はエスカレートしていく。この段階で初めて「同類殺し」が発生してしまった。
 
List
  この記事は 136597 への返信です。
この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_137277
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
人類の戦争は本能発か?〜人類の戦争と他の生物の性闘争、縄張り闘争の違い〜 「類塾ネット」 06/12/06 PM01
明日は、なんでや劇場 「ブログ de なんで屋 @東京」 06/11/25 AM09
137923 単に飢え圧力のみでは略奪集団とはならない 浅野雅義 06/11/19 PM02
137388 王朝の成立と略奪の歴史 谷崎俊文 06/11/14 AM00
137365 掠奪闘争の幕開け レッドブル 06/11/13 PM08

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、50年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp