> 『DNA塩基配列:ヒトとチンパンジー、違い大きいY染色体−−ゲノム全体より4割以上』(103937)
> 雄の生殖細胞の分裂回数は、雌の生殖細胞の分裂回数に比べて、格段に分裂回数が多い。だから、雄発で変異が蓄積する
> 卵子は卵子母細胞から2回の分裂で1倍体の卵子になる。
> 精子母細胞は、精子を生み出す過程で、20回以上の細胞分裂を繰り返す。(72788)
この2つを考え合わせると、生殖時の精子母細胞の分裂の際に生じるコピーミス=DNAの変異は、とりわけY染色体上でより頻繁に起きる、ということが云えるのではないかと思う。だとすると、精子の段階で既に、Y染色体を持つ(オスになるべき)精子が、X染色体を持つ精子(メスになるべき)精子よりも、大きな変異を果たしていることも考えられる。
その上で、精子は数億の個体の中から卵子に辿り着くまでの間に淘汰を受ける。さらに、Y染色体を持った(=より変異の大きな)精子が勝ちオスが生まれれば、生後再び性闘争や外敵闘争を通じて淘汰を受ける。
このように、「精子母細胞の分裂の多さ」と「変異しやすいY染色体」、そして「受精時」と「生後」の淘汰と(おそらく他にもある)、徹頭徹尾、何重もの変異と淘汰の促進を担っているのがオスという存在だ。 |
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