人類は肢の指が先祖返りしたカタワのサルである。この先祖返りは、例えば現在の人類でも尻尾や乳首6つなど、哺乳類時代の身体的特徴を有する人が生まれてくるなど、しばしば見受けられる現象である。
では何故そのような先祖返りの現象が起こるのか?
単細胞→多細胞→魚類→両生類→哺乳類(原モグラ)→サル→人類と進化してきた過程において、DNAはそれぞれの段階ごとに新たに増えていくが、その場合旧くからあったDNA(例えば魚の時代のDNA)は決して消えて無くなる訳ではなく、その大部分は休眠状態で温存される。つまりDNAは進化するにつれて前のもの(旧いもの)から次のもの(新しいもの)へと塗り重ねられているのだ。
因みにDNAそれを発現させる因子が働くことで初めて機能するが、休眠状態とはこの旧いDNAの機能を発現させる因子を別の因子で封鎖した状態と考えられる。ところが何らかの理由で、この封鎖因子(の一部)が欠落すると、旧いDNAが作動を始めることになる。これが旧い機能が発現する一般的な先祖返りのの構造である。
ところで人類の肢の指の先祖返りはこれとは逆で、サルの肢の親指の機能を発現させる因子が欠落したケースと考えられる。つまりその結果もとの(原モグラ時代の)肢の指の機能に戻ってしまったのが始原人類なのである。
※このように塗り重ね構造の生命体において、どの(時代の)機能が発現しどの機能が封印されるかは、この発現因子と封鎖因子の連鎖的で複雑な関係によって決定されている。(つまりある発現因子を更に発現させる因子や、封鎖因子を発現させる別の因子の存在など、決して単一の関係でなく連鎖的な相互関係が一般的には存在する)。因みにこの因子は、DNAを構成する塩基数個で作られている物質である。(つまりDNAの一部である。) |
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