私は農園の経営に携わっているが、はっきり言って経営成績は最悪である。経営改善、生産性の向上は、立上げ当初からの課題でもあるが、なかなか前進しない。仲間たちも、「何とかしなきゃ」と言う意識はあるものの、それが活力に繋がっているのかと言えば、決してそうとは言えないのが正直なところだ。
結局、自集団の課題だけでは、もはや活力にはならないと言うことなのだと思う。「農業は儲からない」とみんな言うが、やはりそれは事実だろう。しかし一方では、「何とかしたい」「儲けたい」と誰もが思っている。つまり、今の状態に対する「何とかしたい」という思いは、集団を超えた生産者全体の期待⇒課題に他ならない。
だとすればその課題は、自分の農園だけで取り組むのではなく、他の生産者たちと協働して取り組んでいくべきものなのだ。そしてそのためには、現在の農業の置かれている状況や農業に対する社会の期待を明らかにして、共認形成をしていく必要がある。
農業に対する社会の期待としては、食糧生産の他に教育機能がある。まずはその共認形成が必要だが、それさえ出来れば、その期待に生産者みんなで応えていけばいいのだと思う。そのためには、新しい認識と共認形成の場が必要になる。
単なる物的生産を超えて、生産の場からみんなの期待に応えていく、そういうものが求められているのだと思うし、それが生産者の活力上昇→農村の活性化にも繋がっていくはずだと思う。 |
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