「制覇種が決まると、次は同種間の同類闘争となります。」(1811)
確かに、チンパンジーやゴリラは、夫々の棲息域で勝ち抜いて他種を圧倒した制覇種であり、現状では共存域内での餌の小競り合いはあるにせよ、過去にはあったであろう類人猿間の同類闘争はないものと思われます。
尚、以下の参考サイト内では、現状のゴリラとチンパンジーの生息域の重複密度の未解明さが述べられています。
「ゴリラとチンパンジーの共存域は熱帯林である。熱帯林での生息密度は、種間の競合のために、ゴリラだけの地域やチンパンジーだけの地域の生息密度よりも低いと考えられていたこともある。しかし、単純に考えれば、二種の環境に対する要求は似ているので、豊かな地域では、両種ともたくさんいて、チンパンジーとゴリラの生息密度は相関すると予想される。とはいえ、それぞれの種の分布の端っこでは、チンパンジー向きの環境と、ゴリラ向きの環境があることにまちがいはなく、実際に一方の種のみが生息する地域もあるので、単純に両種の密度が相関することはありえない。ゴリラもチンパンジーも何十年も調査されていることを考えると意外なことだが、両種の密度の相関については、まだ未検討である。近年、多くの共存地域で、共通した方法で類人猿の密度推定が行われてきており、近い将来に綿密な検討が可能になる。」リンク
極端に闘争圧力が衰弱し、安定化した少数の群れを考える上で、このような類人猿の密度推定を調べることよりも、チンパンジーとゴリラの主食の違いや主食とする餌の違いから発生する体格差などはないのか?や、
主食とする果実・草・芽などの分布領域を調べた方が更なる考察も進むのではないだろうか。
というのも、その年毎の主食の発育結果によって、チンパンジーやゴリラなどの生息分布領域が年毎に動いているとか考えられるからだ。
(豊富な)主食の発生領域が重複する部位では、その生息領域も重複することになるが、木上のチンパンジーと地上のゴリラが異常なまでの緊張感に苛まれる同類闘争を繰り広げるとは考えられないからだ。 |
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