>新個体は放っておけば新世界(環境)へと泳ぎ出してゆくのが、当然なのです。なぜなら、それこそが生命の根本的な適応原理たる個体(同類他者)の多様化原理に適った在り方(補:同類他者の変異が多様なほど、種としての適応が有利)だからです。
この原理を損なわないためにセットされた巣離れ≒親離れの本能は当然人類にもあるはずなのに、現在は若者を中心に「引きこもり」が問題となっている。
本来ならば、彼らも親収束に留まることなく仲間収束、いずれは社会という新世界へと泳ぎだしていく過程で自然と親離れしていくはず。しかし実態は明らかに逆行している。これは、巣離れ≒親離れの本能それ自体が衰弱してきていることの顕れではないだろうか。またその要因として、親の囲い込み(75324)はやはり決定的であると思う。
適応欠乏を満たす、という機会は悉く親達の先回りによって摘み取られ、与えられるものはもはや形骸化した親からの期待のみ。これではいつまでたっても巣離れ≒親離れの本能は育たないままで、当然適応するための武器である共認回路にしても磨きようがない。
セットされてはいるものの未熟なままの巣離れ≒親離れの本能をいかにして刺激し、再生させるかが、「引きこもり」問題を解決させるための糸口になるのではないだろうか。 |
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