> 閉塞の元凶は、個人主義
> 933 漱石をねじ曲げる「奴隷」たちへ
> 阪本剛 HP ( 27 千葉 SE ) 01/03/06 PM10 【印刷用へ】
>>「近頃自我とか自覚とか唱えていくら自分の勝手な真似をしても構わないという符徴に使うようですが、その中にははなはだ怪しいのがたくさんあります。
彼らは自分の自我をあくまで尊重するような事を云いながら、他人の自我に至っては毫も認めていないのです。」 (夏目漱石「私の自分主義」より)<<
同感です。彼らは、自我が無くても、我 (が) が強い。利己主義者は、他人の利己を認めない。97183
>> ■「たとえば西洋人がこれは立派な詩だとか、口調が大変好いとか云っても、それはその西洋人の見るところで、私の参考にならん事はないにしても、私にそう思えなければ、とうてい受売(うけうり)をすべきはずのものではないのです。」 <<
気分・雰囲気の話は、議論にならない83954。受売(うけうり)を得意とするのもどうかと思う。93306
>>■「私が独立した一個の日本人であって、けっして英国人の奴婢でない以上はこれくらいの見識は国民の一員として具えていなければならない上に、世界に共通な正直という徳義を重んずる点から見ても、私は私の意見を曲げてはならないのです。」 <<
アメリカ人は、’independent’ (独立している) が個人に対するほめ言葉である102886。日本人のほめ言葉は、「言いなり」といえば格好は悪いが、「従属」がすなわち忠義の手本ではないのですか。19034
>>■「普通の学者は単に文学と科学とを混同して、甲の国民に気に入るものはきっと乙の国民の賞讃を得るにきまっている、そうした必然性が含(まれていると誤認してかかる。そこが間違っていると云わなければならない。」 (以上「私の個人主義」より)<<
日本人は、「世の中は、、、、、」の発想法に慣らされている82504。日本語を使って、世界観の個人差を意識することは難しい。94865
>>「西洋の理想に圧倒せられて眼がくらむ日本人はある程度に於て皆奴隷である」(「野分」) <<
そうですね。奴隷解放の方策など、今に至るまで聞いたことも無い。99076
>>「もし人格のないものがむやみに個性を発展しようとすると、他を妨害する、権力を用いようとすると、濫用に流れる、金力を使おうとすれば、社会の腐敗をもたらす。ずいぶん危険な現象を呈するに至るのです。」<<
人格のない人間では、どうしようもありませんね94438。社会の混乱は、危険な現象ですね103548。
>>「各人の享有するその自由というものは国家の安危に従って、寒暖計のように上ったり下ったりするのです。
これは理論というよりもむしろ事実から出る理論と云った方が好いかも知れません、つまり自然の状態がそうなって来るのです。
国家が危くなれば個人の自由が狭められ、国家が泰平の時には個人の自由が膨脹して来る、それが当然の話です。」 <<
同感です。それが当然の話です。102795
リンク
リンク
|
|