婚姻形態)
一つの集団は原則として一つの拡大家族を中心に形成されていたが、食料資源が厳しい地域では2〜3家族が連合して集落を形成することが知られている。家族集団は配偶者の相互補完のために互いに頼っていた。また人口が少ない集団では適齢期の男女が少なく婚姻相手は必然的に近親になることが多かった。原則忌避された従兄弟婚を奨励していた部族もあった。
エスキモーの婚姻にはいくつかの形態があった。最も基本的なのはある男性とある女性が同居して性関係をもつ形態であった。こうした婚姻には結婚式もなく、贈り物交換や制度的な許可手続きもなかった。殆どの場合、2人が同居し世帯を営み始めるか片方の配偶者が相手の家に引っ越してその家族の一員になることによって結婚したことになる。
その他に2通りの複婚(一夫多妻、一妻多夫)が知られている。
また、非同居型の「共婚」という婚姻もあった。2組の夫婦が配偶者が一時的に交換されることによって成立する。夫婦同士の性関係が1回だけでも、共婚関係の2組の夫婦にはものを分け合ったり、相互保護と援助という義務が生ずる。また、両方の間に生まれた子供は兄弟として育てられた。
エスキモーの集団は比較的孤立した拡大家族を婚姻によって互いに関係つけられている集団であったと理解される。
〜エスキモーの民族誌(アーネスト・s・バーチン著)
この書に書いてあった婚姻形態はエスキモーを調査した19世紀時点の社会であると思われる。 |
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