民主主義と市民運動の正体
66771 欺瞞観念「福祉」
 
松尾茂実 ( 37 経営コンサルタント ) 04/01/12 PM06 【印刷用へ
> 私権社会は、貧富の格差、強者と弱者を必然的に作り出します。どん底の貧困者や弱者が増えれば社会不安を生ずる訳で、その制御政策として福祉を作ったに過ぎないと思います。< 66640

「福祉」に異義を唱えにくいのは、「福祉がなければ弱者は生きていけないではないか!」という意識があるからだと思いますが、福祉制度の実態は全く様相が違います。

福祉元年と言われるのは、’73年田中角栄首相の時で、老人医療の無料化、公的年金の物価スライド制導入による給付額の大幅増加がその核です。

私権社会にとって必要不可欠ならば、とうの昔に制度化されてしかるべきであるのに、貧困消滅以降になって大々的に行われるようになったこと自体、それが詭弁であることを物語っています。

さて、当時の時代状況は、それまでの高度経済成長が終わり、’74年にはマイナス成長となりました。以降、国債や地方債を大量発行することによって、民間の需要を穴埋めしてきました。(ちなみに、国債、地方債の増加額を除いた実態の経済成長は、バブルの影響である’85〜’91年以外は一貫してマイナス成長であり、特に’01年は13%ものマイナス成長となっています。つまり’74年から市場は確実に縮小しています。)

経済成長を維持するために大量の支出が公共事業と社会福祉に使われたのであり、無駄な道路や建物が作られたのと同様に、福祉財源のほとんどが本来は必要がない人たちにばらまかれているのです。

「福祉」の問題を解決するには、
> 弱い人、障害を抱えた人、病人、貧困者、否応無く苦難を抱えた人、等を最大限何とかしようと思うのはごく自然な本源的な感情 < 66568

にどう応えていくかではなく(それは後でどうにでもなる問題)、既得権益を手放そうとしない自己保身の固まりとなっている高齢者層たちに、現実を突きつけていくことです。

 
 
 
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