共同体社会の実現
330456 ベーシックインカムは、誰もが飢えずに生きる社会をデザインする @:税金は生前より死後とるのがいちばん効率いい
 
松重臣 ( 51 経営コンサルタント ) 17/10/16 PM09 【印刷用へ
小飼 弾さん(プログラマー・投資家) へのインタビュー記事です。
リンク
小飼さんは、1969年生まれ。1999年にはオン・ザ・エッジ(現ライブドア)のCTO(取締役最高技術責任者)も務めています。
「時代の変化は、物があまり出した1969年頃にある」という状況認識をお持ちで、『働かざるもの、飢えるべからず。』というタイトルの著書を出版し、その中で国民の最低限所得を補償するベーシックインカムについて論を展開しています。

リンクより抜粋
-------------------------------------------------------------
○長らく為政者による自己責任の強調で、社会的貧困が放置されていましたが、そろそろ冷静に社会制度を見直してもいい頃だと思います。小飼さんは昨年末、『働かざるもの、飢えるべからず。』を書かれ、その中で政府が国民の最低限所得を補償するベーシックインカムについての持論を展開されています。社会から貧困をなくし、まずは飢えずに済む制度を整えるべきだ。こういう発想をするようになったのはなぜでしょう?

『以前から税金は生前より死後とるのがいちばん効率いいと思っていました。つまり遺族ではなく社会が遺産を相続する形にする。
毎年約110万人の方が亡くなっていますが、そのうち高齢者が使い切れずに残していく財産が年間80兆円。仮にこの遺産相続人を国民全員にした場合、年間1人あたり64万円、月々にすれば約5万円が給付可能と試算できました。じゃあ相続税100%の財源でベーシックインカムができるのでは?と思ったことがきっかけで、この本を書きました。』

○専門外の分野でしょうから、独自の調査を相当されたのでしょうか?

『あまり資料がなかったし、そもそもすでにある資料の中から考える発想がありませんでした。僕が考えたのはこういうことです。
月5万円をベーシックインカムとして国民に配るとすれば、72兆円かかります。巨額さに驚くかもしれませんが、実は72兆円という金額は、日本政府の扱うお金としては大金とはいえません。政府が社会保障のために配っているお金は年間80兆円くらいです。』

○亡くなった方の残す遺産の額に相当しますね。

『はい。先述したように国民全員を相続人にした場合、年間1人あたり64万円ですから、4人家族であれば合計256万円。この額は2008年の世帯年収の中間値である443万円の半分を超えています。OECDによる相対的貧困とは、年収がその国の中間値の半分を下回ることと定義されているので、ベーシックインカムが実現されると、2007年の時点で15.7%あった相対的貧困率は事実上ゼロになります。』

○高齢者に集中したお金を相続税100%によって取り上げ、ベーシックインカムの財源とする考えには、富裕層からの反発があると思います。

『死ぬまでは好きに使っていいんですよ。死んで使い切れない分だけ政府が取り上げるだけです。
お金持ちのいちばんの問題は、お金を使わないことなんです。貧乏人のほうが何かと足りていないわけですから、生きている間、お金を必要なものに有効に使い切りますよ。

日本は60歳より70歳、80歳のほうがお金を持っています。年寄りは欲も減って、お金を使うのが下手になりますし、さらに70歳になっても老後が心配という世相があるからお金を減らしたくない。
お金が減ることを気にする方に言うのならば、ベーシックインカムを実行すれば生きている間、税金は安くなります。

2009年の法人税は15.6兆円、所得税は10.5兆円、消費税は10.1兆円ですが、僕の試算ではこれらの税金をチャラにしても、さらに10兆円程度あまります。
ボトムラインとして消費税と法人税を廃止して、所得税だけはプールしておくのもいい。優良企業と資産のある個人を日本に引きつける力になるでしょう。』

○つまり、小飼さんの発想とは、社会そのものを豊かにすることで、個人間の格差はあるとしても、社会的資源に個人がアクセスすることにより、飢えて死なずに済む。所有ではなく資源を自由に利用する社会をデザインしたい、ということですか?

『そうです。生きている間、どれだけ「この金も土地も俺のものだ!」と思っていても、死んだら使いようがないでしょう。
さらに踏み込んでいえば、「俺のもの」といえるものなど、現実にありません。すべて自然から借りたものを利用させて貰っているだけで、本質的に所有などしていません。
人は永遠に生きることはなく、命もいわばレンタルに過ぎない。そこまで考えてくれなくてもいいのですが、とりあえず「生きている間は使いたい放題。死んだら政府に納めたほうがトク」と思って欲しいです。』
-------------------------------------------------------------
(Aへつづく)
 
 
  この記事は 326950 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_330456

 この記事に対する返信とトラックバック
「ドル基軸の崩壊」と「ベーシックインカム」の潮流は、環境破壊の原因である市場拡大を抑止するか 「地球と気象・地震を考える」 18/01/10 PM03
331919 【世界初】フィンランドで失業者に毎月7万円が支給される「ベーシックインカム」実験中、その狙いとは? @ 立川久 17/12/17 PM07
330457 ベーシックインカムは、誰もが飢えずに生きる社会をデザインする A:とりあえず飢えない収入があれば、働くことを義務とせず働いてしまう世の中になる 松重臣 17/10/16 PM09

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
超国家・超市場論10 何をするにもお金がかかる社会
お金〜ことわざより〜
市場と国家の共犯関係
超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない
超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある
潮流4:輸血経済(自由市場の終焉)
潮流5:失われた40年
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
市場の起源、原資拡大の方法、その真実の姿
金貸しの存在構造、不換紙幣の成立
国家債務危機〜ジャック・アタリ氏から21世紀を読み取る3
現実に社会を動かしてきた中核勢力
統合階級の暴走で失われた40年
米国債デフォルト:金融勢力の狙いは旧紙幣の廃棄
国債暴落後の世界経済はどうなる?
経済破局の下で秩序は維持できるのか?
国家紙幣によるゼロ成長の経済運営
学者・官僚・マスコミは、骨の髄まで金貸しの手先である
劣勢のロックフェラー勢は日本篭城計画を進めるしかなくなった
バブルとバブル崩壊〜金融資本主義の罠を仕掛けたロスチャイルド勢
40年の長期戦略を持ってEU統合と世界の多極化を進めてきた欧州貴族
闇の勢力争いの現状分析〜闇の支配勢力研究家の諸説をどう読むか。
「特権階級の世界」と「大衆の世界」〜2つの世界の断絶と接点は?
民間銀行から「信用創造・破壊権」を取り上げ中央銀行を国有化すればすべては解決する!
アメリカ、欧州で反金融の階級闘争が勃発か
金貸しは目先の利益追求に追われて、地球を破壊してきただけ
マネー経済の急拡大
マネー経済拡大の原因 Aグローバリゼーション
電通を媒介にしたアメリカによるメディア支配
世界中を巨大市場化していく諜報機関
ロックフェラーVSロスチャイルド 2大企業群
「ロックフェラー 対 ロスチャイルド」って何?(2)
「アメリカに食い尽くされる日本」を読んでA
9・11テロはアメリカの自作自演という世界世論
FRBは、アメリカ闇の勢力の中核部

『るいネット』は、45年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp