世界各国の状況
311729 ロシア(プーチン)人の思考背景 @
 
加藤俊治 ( 62 ) 16/01/26 PM10 【印刷用へ
ロシア人(プーチン)の思考背景を知り、プーチンの現状の言動を組み合わせることによって、今後、ロシア(プーチン)がどのような方向に動いていくのかが見えてくるはず。

まずは、ロシア人の国民性から。

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「ロシア人と接するにあたって−ロシア人の特徴と国民性」リンクより

株式会社 住友商事総合研究所
海外市場第二部 欧州・CISグループ
イワン・ポクロフスキーアングル

2.ロシア人の国民性
ロシアの国民性を理解するうえで、その形成に大きな影響を与えた歴史的な要因をまず理解する必要がある。その中で主な要因について以下に説明する。

(1)外敵との戦いの歴史
ロシア史は外敵との戦いの歴史と言っても過言ではない。300年にわたるモンゴル・タタル支配からの解放のための戦いに始まり、東欧から進出した十字軍との戦い、ポーランドとの民族戦争、ナポレオンの侵攻、ドイツとの祖国防衛戦争といった外敵との多くの戦いがロシアにはあった。

その結果、ロシア人は愛国心の強い民族になったとともに、指導者が発揮する強いリーダーシップへの憧れを持っている。このような歴史的背景はロシア人の一般生活にも現れることがある。例えば、仕事がうまく進まないときには「敵」のせいにするケースも少なくない。また、取り組んでいる仕事が外的要因によって実現が困難になった場合、普段と比べ、格段に活発になり、主体的に動き始める性格を持っている。

(2)農民社会
過去の歴史において長期間、大半のロシア国民は農民であった。19世紀末の人口調査によれば、当時のロシア国民の80%は農民と言われ、1868年に農奴制度廃止令が発令されるまで農民は地主の所有物であった。農民は大半の時間を地主のために働き、残ったわずかな時間、自分の小さな農地で働いた。

したがい、農民は地主のために100%の力は出さず、自分のための力を温存していたと言われている。この考え方は現在のロシア人にも継承され、「自分のために働く」と「誰かのために働く」という意識の違いが極めて明確なものとなっている。すなわち、ロシア人は自分の取り組んでいる仕事を「誰かのための仕事」として意識してしまった場合、責任とモチベーションが格段に下がる可能性がある。

逆に「自分のための仕事」としてとらえ
た場合にはモチベーションが上がり、仕事の結果が自分に直結すると認識するため、取り組み方が積極的になる。自分のための仕事としてとらえてもらうよう心がけ、刺激を与えるよう工夫をすれば、期待を上回る成果を得ることができると言われている。

(3)広大な土地と厳しい気候条件
ロシアの土地は限りなく広く、気候は厳しい。この点がロシア人に与えた影響は、上述の2点と同様か、それ以上に大きい。広大な土地で厳しい気候条件の中では1人では生きていけない。

このため、地域共同体を作り共同体の仲間と力を合わせ、働く必要があった。同時に、広大な土地の所有によって他民族にないロシア人特有のスケール感と心の広さが生まれた。

例えば、土地の広さは目的意識に次のようなインパクトを与えたと言われる。地域間に大きな距離があるため、移動に長い時間がかかった。そこで旅の目的より、旅のプロセスに集中する必要があった。

この結果、ロシア人は作業の目的より作業自体に集中してしまい、目的を忘れる傾向がある。このことを避けるために目的を再確認させ、取り組んでいる仕事を見直させる機会を設ける必要がある。

気候次第の農作業は常に不安定であった。決められたタイミング以前に種まきをすると、再び寒気が戻ると種がだめになってしまう。逆にタイミングが遅ければ実らない。このような厳しい気候条件での収穫は年1回しかなく、播は種しゅ期と収穫期の年2回は休まず働き、冬は蓄えた収穫物を大切に使い、春に備えて体力を保つことが重要であった。

このような歴史的要因で、ロシア人は一般的に「外的要因への依存度が高く」、「全責任を1人で取らない」、一方で「短期間で大量の仕事をこなせる能力」があると言われている。

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・日本と同様に精霊信仰・共同体思考が強い民族で、事実信仰=追求力に秀でた民族であると考えられる。

・日本との大きな違いは、侵略者に対して日本は融合的であったが、ロシアは自然を味方につけ侵略者を排除。

・リーダーに対する求心力が強い=国民的団結力はかなり強固であると想定される。
 
 
 
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