近代市場の拡大
295288 明治時代のくらしを変えさせたものは何か
 
小澤紀夫 ( 40代 営業、企画 ) 14/09/13 AM00 【印刷用へ
 集団と住まいとの関係を歴史的に考察するには、生産様式(生産体制)、婚姻様式、集団統合体制を構造的に見ていくことになります。
 特に明治以降は政策的制度確立や教育、マスコミ(新聞、小説、ラジオ、映画、テレビなど)、が影響していた(江戸時代まではなかった)という特徴があります。



【生産様式】

○生産様式の変化  〜資本主義、市場化を推進
富国強兵殖産興業ということで、産業(工業、商業など)、資本主義、市場化を推進していきます。炭鉱や鉱山、製紙紡績工場、金属・機械工場(武器工場)などが作られます。



【婚姻様式】

○生涯固定の一夫一妻制の奨励  〜文学やマスコミの影響
 日本の男女のあり方に批判を出し始めたのがキリスト教で、明治二十年ごろになると、矢島楫子(かじこ)がキリスト教夫人矯風(きょうふう)会を創立し、一夫一妻制を唱え始めました。恋愛を主題とした文学や雑誌も刊行されました。人々の考え方は、平均2〜3回結婚離婚するのが一般的だったのが、一夫一妻制の生涯固定の結婚が素晴らしいというものに変わっていくのでした。



【集団統合体制】

○明治民法の制定  〜戸主を家長とする〈家〉の制度や戸籍制度が確立
明治29年に制定された明治民法では,戸主権と長男単独相続の家督相続とに支えられた戸主を家長とする〈家〉の制度や戸籍制度が確立されました。日野富子や北条政子の例でもわかるように、結婚しても氏が変わらないのが日本の伝統でしたから、明治民法が成立するまでは、戸籍上も夫婦別姓の国でした。

○地租改正  〜日本で初めて土地に対する所有権が確立
明治6年にできた租税制度。日本に初めて土地に対する所有権が確立しました。ただし当初、小作人たちは所有意識が高まらず、庄屋さんに買い取ってもらう方が多かったようです。この制度は税金をもれなく徴収するという政府の狙いがありました。

○教育勅語  〜目的は全国民に国の役に立つことが重要と教えること
明治23年に明治政府から制定された教育に対する方針を示す文書です。伝統的な道徳観(目的は全国民に国の役に立つことが重要という考え方を広めること、国家総動員に繋げる)を天皇を介する形でまとめたものが教育勅語でした。教育勅語の内容は、皇室の祖先が、日本の国家と日本国民の道徳を確立したと語り起こし、忠孝な民が団結してその道徳を実行してきたことが「国体の精華」であり、教育の起源なのであると規定します。「家」に規範の軸を置き、父母への孝行や夫婦の調和、兄弟愛などの友愛、学問の大切さ、遵法精神、事あれば進んで国と天皇家を守るべきことなど、守るべき12の徳目(道徳)が列挙され、これを行う国民は天皇の忠臣であるばかりか、国民の先祖の伝統であると述べていました。
 
 
 
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2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
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現実に社会を動かしてきた中核勢力
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大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
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