学校って、必要なの?
292056 ハイテク教育とローテク教育
 
THINKER・鶴田 HP ( 40代 自営業 ) 14/07/05 PM07 【印刷用へ
 都内の自治体を始め、各地の小中学校の授業にタブレット端末が先行導入され、今後全国的に広がっていく動きだ。1人に1台タブレットが与えられ、教師は電子黒板を使い、無線で生徒とのやりとりを行う。この取り組みは自治体と企業が連携して行い、その一例として東京都荒川区では、区内の全小中学校で計約9500台のタブレットを利用できるように5年で30億円の予算を充てている。

電磁波の問題はないのか、また「食の乱れ、テレビの見過ぎ、ゲーム機の使い過ぎ」を置き去りにして、小手先だけハイテク化して、学習効果を上げる効果も、その意味も果たしてあるのか。いろいろと疑問もわくが、授業を効率化する点では、面白い試みである。

この面ではアメリカでは何歩も先に進んでいる。
そのひとつにTEDでも紹介されたサルマン・カーンの自己学習プログラムがある。
授業をハイテク化して、効率よく知識を習得させるなら、タブレットを学校だけで使わせるようなケチなマネをせずに、「カーンアカデミー」のカリキュラム(すべて無料)の日本版を政府が作成して、それを生徒に提供すればよいのではないか。
端末も家庭に持ち帰れるようにして、子供には自分のペースで、好きな時間に好きなだけ学習させる。中学生なら英語で直接、学習すれば、語学の習得にもなり、一石ニ鳥だ。そして、わからない所だけ、学校で先生に聞いたり、家では親や兄弟に聞けばよい。こうすれば、教師の負担も軽くなり、予算的にもずっと安く済む。

●カーン・アカデミーのサイト
リンク
●小学校から大学教育まで英語で学習できる授業動画サイト Khan Academy の紹介
リンク

知識の伝達だけを最優先するなら、このシステムがおそらくベストではないか。しかし、「教」と「育」の両方あってこそ、教育である。「教」の部分だけ突き詰めたら、パソコンの出現で、学校も教師もほぼ不要になったといえる。

一方、「育」の部分こそ、人間ができることである。
シリコンバレーで働くハイテクな親たちが、あえて高学年までパソコンを触らせないシュタイナー学校に通わせているのも「育」の面を重視してのことだろう。
シュタイナー教育では小中の8年間を一人の教師が担当し、それぞれの生徒の本質を見抜いたうえで、適切に扱う。
また、シュタイナー学校の教師たちは、授業において、アート作品とも呼べるほどの黒板画を色とりどりのチョークを使って見事に紡ぎ出す。(ハイテクの電子黒板ならこのような技は不要だ)そして、国語や外国語、社会科、理科、歴史など、ひとつひとつをじっくり深めながら、全てのつながりをつ把握させ、子供達の興味が尽きないように導いていく。まさに授業そのものが芸術となっているようだ。ローテクではあるが、そこには子供が尊敬できる教師の「心」と「技」がある。
 
 
  この記事は 275937 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_292056

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp