子育てをどうする?
291331 母乳には700種類を超える”活きた”細菌が含まれている
 
西谷文宏 ( 37 建築設計 ) 14/06/15 PM03 【印刷用へ
るいネットの過去投稿にも母乳の有効性は投稿されていますが、最近の研究で母乳の最大の有用性は、母乳に含まれる「細菌」にあると言うことが解ってきた。
栄養価の面では人工乳でも対応はできるが、豊富で”活きた”(有用)細菌を赤ちゃんに渡すと言う面では母乳以外には不可能と言える。

以下、リンクより引用
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栄養面や免疫力、母子の精神面などさまざまな点で母乳哺育の利点が見直されていますが、今回産後すぐに分泌され、免疫物質や成長因子を多く含む初乳や母乳には700もの細菌種が含まれて いることがスペイン・バレンシア大学のRaul Cabrera-Rubio博士たちの研究で明らかになりました。 研究結果はAmerican Journal of Clinical Nutrition 9月号で報告されました。

これまでも赤ちゃんの細菌叢(特定の環境で生育する一群の細菌の集合で免疫に深く関わっていることが分かっています:腸内細菌叢、常在細菌叢)に母乳が関係していることは知られていましたが、母乳に含まれる細菌の種類が明らかになったのは今回がはじめてだそうです。

母親から母乳を摂取することは、赤ちゃんが細菌叢を発達させる上で重要な役割の一つを果たしているものと考えられています。しかし、母乳にどのような細菌が含まれているのかといった組成や、母乳に含まれている細菌が乳児に発達に与える影響は詳しく分かっていませんでした。

スペインの研究チームは、母乳に含まれているmicrobiome と呼ばれている生菌セットをDNA解析の手法を用いて識別しました。
18人の経産婦を対象に産後すぐの初乳、産後1カ月、産後6か月と3回にわたり母乳の調査を行いました。

母乳に対し大規模なDNA解析技術を駆使した調査が行われたのは初めてで、その結果初乳からはブドウ球菌、連鎖球菌、乳酸連鎖球菌やヴァイセラ属、リューコノストック属、といった乳酸菌が検出されました。

母乳の方には、ヒトの口の中に住むベイヨネラ属、レプトトリキア属、プレボテラ属などのバクテリアが含まれていましたが、これらのバクテリアが、母乳から赤ちゃんの口に移ったのか、それとも赤ちゃんの口内にもともと存在していたのが母乳に移ったのかは不明だそうです。

調査の結果、過体重の母親や妊娠中に適正な体重増加量を超えたママの母乳では含まれる細菌種類が少なかったことが分かりました。

また、予定帝王切開で分娩した母親は母乳に含まれる細菌の種類が普通分娩だった母親に対して少なかったのに対して、予定外のいわゆる緊急帝王切開を受けた母親は細菌の種類が普通分娩の母親とほぼ同数であったことが判明しました。このことから出生時の母親のホルモンの状態が母乳中の細菌の多様性に影響を及ぼしていることが示されました。

どういうことかというと「予定帝王切開」とは逆子や子宮筋腫、前回が帝王切開分娩だった妊婦さんなど、普通分娩(経腟分娩)を行うと赤ちゃんやおかあさんのリスクが高まることが予想される症例に、陣痛が来る前に予定を組んで帝王切開を行うことです。ということはおかあさんの身体が陣痛やお産の準備ができる前に分娩に至るわけです。

それに対して「緊急帝王切開」は多くはお産が始まって、たとえばモニターで赤ちゃんの調子が悪いことが予想されて、早く出してあげなければいけない場合や、陣痛は来ているのにどうしてもお産に至らないなどお産が始まってからの帝王切開なので、おかあさんの身体は普通分娩ほぼ同じ状態になっているわけです。そのため「緊急帝王切開」はお産や陣痛に関係するさまざまなホルモンが普通分娩と同じように働いていると考えられます。

いままで赤ちゃんはお産の時おかあさんの産道(腟)を通ることによって常在菌を獲得するため、帝王切開で生まれて来た赤ちゃんと自然分娩の赤ちゃんは細菌叢が異なることが分かっています。

今回は同じ帝王切開でも「予定」と「緊急」にも差があることが分かりました。母乳に含まれるこれらの細菌が赤ちゃんの代謝機能を高めているのか、免疫力アップに関係しているのかなどはいまだに分かっていません。

また小児の消化器系の細菌群の組成を決定する上で母乳は重要な役割りを担っています。博士たちは現在、母乳に含まれる細菌が乳児の母乳の消化に役立っているのか、または免疫系の発達において関連性があるのかを解明する研究に取り組んでおり、この研究が乳児の栄養の向上をもたらすはずと話しています。

(引用終わり)
 
 
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