脳回路と駆動物質
283373 脳は外界の波をホログラムの様に再現する。
 
小林有吾 ( 30代 技術・人材 ) 13/11/14 AM01 【印刷用へ
 現代の脳科学は「局在論」の立場に立っているが、これと相反する考え方として、脳の様々な機能は局所ではなく脳全体に分布しているという「全体論」がある。

 プリブラムの提唱した「ホログラフィー理論」は、テレパシー現象を考える上でも非常に重要な認識になりそうだ。

■80%以上の脳を切り取っても脳は機能する。
「全体論」は1940年代、アメリカのラシュリーによって提唱された。
ラシュリーは元々局在論の立場で、脳が「記憶」している場所を突き止める実験を行った。
 彼は、ネズミに迷路学習を行った後、脳の一部を切り取り再び迷路を走らせるという実験を実施した。その結果、脳の80%を切り取ってもネズミは迷路をクリア出来るという、局在論では説明できない事実が明らかになった。
 記憶は脳の一部分に局在しているのではなく全体に分布していたのである。

■脳の記憶方法とホログラムは似ている。
 その後、ラシェリーの研究グループに加わっていたプリブラムが、「ホログラフィー理論」を提唱し、脳の機能が「どのように全体に分布しているのか」に対する仮説を提示した。
 ホログラフィーとは、光の干渉を使って物体の三次元的像を作り出すための装置であり、脳はこのホログラフィーの仕組みと類似していたのである。

 ホログラムの特徴は「全体性」である。例えばカメラのフィルムは半分にすると被写体は半分しか現れないが、ホログラムは、半分にしても、さらに半分にしても、どんなに小さく切ってもその断片に光を照射すると完全な三次元の立体映像が現れるのである。
この事は、ホログラム全体に被写体の完全な情報が分布していることを意味している。
 
 この事実からプリブラムは
「脳は、外界のエネルギーの波動パターンを一瞬にして分析し、それをホログラムと同じような方式で脳内に組織化する。その結果、組織化された記憶は脳の全体のちょうど干渉縞にように数学的に変換され、符号化される。」
 という仮説を提示した。

■脳は外界からの情報をどう解読しているか。
 プリグラムは 「どの様方法で脳は情報を符号化しているのか。」という問いに対して、「フーリエ変換」によって脳の機能が理論化できる事を実証した。
「フーリエ変換」は、込み入ったパターンを1組の単純な波に分解してしまう方式で、CTスキャンや人工衛星写真などにも使われており、不要な映像を取り去ってすっきりとした被写体の三次元映像を復元する事が出来る技術である。

 例えば、テレビ受像機は電波という波によって運ばれた映像を画像化するが、それと同じ様に、脳は感覚器官が運んでくる外界からの波をフーリエ変換によって画像化すると考えた。

■脳はなぜ一瞬で知人の顔がわかるのか?
 ホログラフィー理論を使うと、局在論では説明できなかった事が説明出来る様になる。
 例えば、人間は友人の顔を距離が離れていても、人込みのなかに紛れていてもすぐに分かるが、この現象は既存の脳科学ではうまく説明できなかった。
これを、フーリエ変換によって三次元の立体映像を一瞬にして作り出すと考えると矛盾なく説明出来る。

 この様に、脳の機能は局在しているのではなく、全体性を有しているのである。
 
 
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