学校って、必要なの?
282960 うつ病の先生やバカな子供を作らない教育
 
THINKER・鶴田 HP ( 40代 自営業 ) 13/11/02 AM11 【印刷用へ
「教師のうつ病は一般企業の2,5倍、10年前と比べて約2倍に増加」など、教育現場で増えているうつ病のニュースを近年、よく耳にする。
「教育」は本来、人間を育てるという社会で最も価値のある仕事のひとつである。その聖職に就く者がストレスを抱え、うつ病になり、休職するような異常事態が発生する元は何だろう。原因は教師の資質や会議の多さからくるストレスなど、いろいろ議論されているが、その大元にあるものを近代教育の歴史から探り、それに代わる教育法について少し触れてみたい。

以前の投稿記事リンクでも紹介されている『バカをつくる学校』―義務教育には秘密がある・ジョン・テイラー・ガット著、という本がある。

この本によれば、「近代教育の歴史はドイツから始まり、その後アメリカで発達した。1896年から1920年にかけ、一部の実業家や資本家が自らの財団を通じ、政府より多額の寄付金を大学教授や大学研究者、学校管理者に与え、義務教育を推進させた。中でも1915年には、特にカーネギーやロックフェラーの投資が目立ち、近代の学校制度は国民の参加なしに構築された」という。
そして、1900年代初頭にコロンビア教育大学のジョン・デューイとエドワード・ソーンダイク、スタンフォード大学のエルウッド・P・カバリー、クラーク大のG・スタンリー・ホールといった後の有名教育学者たちとモルガン、アスター、ホイットニー、カーネギー、ロックフェラーといった財閥企業に支援された野心家によって、義務教育は国家と産業に奉仕させられることになった。
このように財閥主導で作られた管理の厳しいアメリカ式の義務教育であるが、自由主義の根深い当のアメリカでは浸透せず、代わりに中国やロシア、そして日本などで実践されることになった。地球規模の実験である。一部の教育者はこのことを知っており、「アメリカの教育制度を東洋に紹介することは、4千年におよぶ保守主義を崩壊させた。それは新しい中国と日本をもたらし、トルコ・フィリピンでも目覚ましい発展を生んでいる。学校は発展の道筋を決める立場にある」と発言している。

 産業の発展に寄与してきた近代教育。現在では、産業も充分に発展し、世界の人口も充分に増えた。いまでは、産業の発展と人口の増加に足止めすべく、環境問題が先進国の取り組むべき課題とされている。このような時代に既存の教育は対応できていないようだ。 
多くの保護者が義務教育の由来やその目的に疑問を持つことなく、国民の義務として知らぬ間に子供たちを財閥の手に預けている。そこでは、教師の多くも「これが本来の教育ではないはずだ」と悩みを抱えながら、子供達と接しているのではないだろうか。教職者のうつ病増加のニュースから、彼らの心の声が聞こえてくる。
小中学校で教職に就いている私の知人たちからも、生徒の成績を単純な数字で評価することには心が痛み、成績表作りに実に多くの時間を費やさなければならないことに疑問を持つ、といった声を耳にする。
また他にも、小学校の校長をしているというオランダ人と数年前に出会ったことがある。彼は当時の私と同年齢(30代半ば)で校長先生にしてはずいぶん若く、いろいろと彼に話を聞いてみたことがある。多くの教職者同様、彼も教育に夢を抱いて通常の学校で教職に就いたが、長年勤めた後に教育現場に幻滅を覚えたという。そして、教職を辞めようとしたときにある同僚から「もっと自由な教育システムがある」という話を聞き、その方式の新しい学校を仲間と立ち上げ、そこで校長になったそうである。その教育方式は、「イエナ・プラン」といい、シュタイナー教育のように異年齢で学習するという特徴がある。先生の役割もさることながら、授業では年長の子が年少の子に勉強を教え、それを教わった子がさらに年少の子に伝えるスタイルで、子供にとって自然な学習環境が採用されている。またイエナプラン教育では、先生と生徒と保護者が密接なコミュニケーションすることを大切にし、一日の始まりと終わりに輪になって話し合う機会を持つなど、通常の義務教育と違い、生徒一人ひとりの人間性が大切に扱われているイメージを受けた。

 日本でも、他の投稿記事で紹介されているシュタイナー教育リンクリンク、のほか、サドベリースクールや各種フリースクールにホームスクーリングまで様々な代替教育が受け継がれ、少数ながら息づいている。
これらの代替教育の学校や施設においては、子供達の食事やおやつもあたりまえのように自然食やオーガニック食が採用されていたり、ワクチン接種やフッ素塗布に関しても通常の公立学校と違い、実施されていないことが多い。これらはすべて人間性、子供の情緒や感性、知性を健全に保ち、守るための工夫といえる。
 
 国民の参加なしで一切が決定されてしまった現代の義務教育に代わるこれらの教育を子供に与えるには、子を思う熱心な親の参加や協力が必要である。私も子を持つ父として、自分の子にはこれらの代替教育を選択しており、今後も実践していくつもりである。社会を健全なものにするには、これらの教育法が社会に普及することが欠かせない重要な要素だと思う。
 
 
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286025 うつ病の客観的診断に向けて 匿名希望 14/01/09 PM11

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