経済破局は来るのか?
282755 米国債デフォルト後の世界経済はどうなる?1〜国債を暴落させて国の借金を減らす軟着陸説
 
冨田彰男 ( 50 経営管理 ) 13/10/27 PM07 【印刷用へ
実現論・序5のリセット説の前提となるのは国債暴落を引き金とするハイパーインフレだが、msg:で提起されたように、消費欠乏が衰弱し世界的に生産力が有り余っている現代では、ハイパーインフレは起こらない。
かつ、リセット説では大暴動→秩序崩壊が必至で、金貸しにとっても危険極まりない。
そこで金貸しの目論みとして考えられるのが、より安全な軟着陸路線、つまり、デフォルトによって国債を暴落させた上で、中銀が国債を暴落した時価で買い取ることで国の借金を減らすという目論みである。

国債が暴落すると紙幣への信頼も大きく揺らぐので、金(ゴールド)に裏付けられた新紙幣発行が不可欠となる(現在、金価格は'72年値の5倍に高騰しているが、これはロスチャイルドが'00年頃から新紙幣の裏付け用の金を買い占めているためだと考えられる)。

国債を1/10に暴落させた上で、中銀が新紙幣で旧国債(日本では1000兆円)を時価(100兆円)で全銀行から買い取る。中銀が買い取った国債の簿価は1000兆円のままなので、それだけでは国の借金は減らない。旧国債1000兆円を新国債100兆円に交換or評価換えする必要がある。
これによって、中銀のバランスシートは資産負債とも100兆円でバランスする。中銀にとっては新紙幣100兆円で新国債100兆円を買ったのと同じことであり、旧国債1000兆円が新国債100兆円に減価しても痛くも痒くもない。

但し、国債が1/10に暴落すると(物価は上昇しないが)、国債=資産に大穴が開く世界中の銀行は、帳簿上は破産する。
全銀行が保有する額面1000兆円の旧国債を100兆円で中銀に売れば、銀行には900兆円の大穴が開く。そのままでは銀行が潰れるので、中銀が900兆円を中銀債(巨額紙幣)で銀行に資本注入する。(つまり、中銀が全銀行を支配する)
中銀のバランスシートは、資産が新国債100兆円+銀行への資本金900兆円=計1000兆円、負債が新紙幣100兆円+中銀債(巨額紙幣)900兆円=計1000兆円でバランスする。資産と負債が10倍に膨らむだけである。

これによって国の借金が1000兆円→100兆円に減り、差額900兆円が銀行に移転する。これは中銀の貸付先が国家から銀行に変わることを意味する。ツケ回しされた銀行も、中銀から900兆円の資本(中銀債)を受けるから倒産はしない。中銀は銀行から配当収入を得ることができる。
 
 
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