経済破局は来るのか?
282389 米国デフォルトでハイパーインフレは来るのか?
 
田中素 HP ( 47 企画 ) 13/10/17 PM10 【印刷用へ
米国がデフォルトしたら、かつてのドイツや日本、アルゼンチンのように世界的なハイパーインフレは起こるのか。

インフレが起こるには以下の3つの条件が必要である。

1.高い消費欠乏があること
2.お金がふんだんにあること(マネーの余剰)
3.モノの供給が足りないこと(生産力の不足)

1の消費欠乏と2のマネーの余剰が一体となって「需要」として顕在化し、相対的に不足するモノ(「供給」)に集中することによって価格が上がる=インフレが起こる。そして、価格が上がる結果、通貨の価値は下がる。ハイパーインフレも、これが過剰化したものと考えられる。

消費欠乏があっても、買うためのお金の余剰がなければ、売買が活発化しないので価格は上がらない。お金が余っていても、需要に十分追いつく供給があれば、集中が起こらないので価格は上がらない。同じくお金が余っていても、消費欠乏がなければ買いに向かわないので、価格は上がらない。つまりこの3点が揃わなければ、インフレにはならない。

経済学では、マネーが大量に供給されれば、その分インフレになるとされている。しかし、それは消費欠乏は無限にあることを前提とした誤りである。その証拠に、現在の先進国は、ほとんど金利ゼロの量的緩和によって大量にマネーが供給されているにも関わらず、日本を筆頭にどの国もデフレ基調となっている。それは、現在の先進国は、貧困が消滅し、消費欠乏は衰弱する一方で、生産力は十分に余っているからだ。、

従って、米国債が暴落したとしても、かつての貧困の時代(or貧困国)と同様のハイパーインフレが起こることは考え難い。米債暴落時のインフレ率は、逃避した投機資金がどの程度、原油や食料などの現物に集中するかによって規定されると考えられる。
 
 
  この記事は 282131 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_282389

 この記事に対する返信とトラックバック
285239 ドイツ・超ハイパーインフレの黒幕は金貸し勢力(1) yooten 13/12/18 PM07
283277 米国デフォルト懸念への一考察 その@ ムカシ若者 13/11/11 PM00
282659 世界のハイパーインフレ事例 匿名希望 13/10/25 AM07
282567 アメリカ全土で発生したフードスタンプのシステム停止によりインターネット上で巻き起こる「食糧暴動」の空気 Bannister 13/10/22 PM10
282553 日本政府は7月に約5兆円の米国債を買い増ししていた 13/10/22 PM07
282546 オバマとソ連を崩壊させた男ゴルバチョフの驚くべき類似性 スズムシ 13/10/22 PM01

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp