日本を守るのに、右も左もない
282090 実話:戸籍謄本が第三者に取られていた件
 
THINKER・鶴田 HP ( 40代 自営業 ) 13/10/09 AM10 【印刷用へ
 戸籍の乗っ取りに関連することで、最近、私が体験したことをシェアしてみたい。
 先日、役所から一枚の手紙が来た。「あなたの戸籍に関することで至急連絡が欲しい」という内容だった。さっそく電話で折り返すと、役所の者が「あなたの戸籍謄本が第三者によって不正請求されている。それ以上は、電話では言えない」と言うので、役所に赴いた。そこでもらったのは、新聞記事のコピーと一枚の書類。
担当者の説明によると、「平成23年に関東の司法書士や弁護士が名古屋の暴力団の指示で、警察官の個人情報を盗んでいた事件が報道された。捜査の過程で、一般住民の戸籍謄本も一万件以上、不正取得されていたことがわかった」という。新聞記事のコピーは、その報道内容である。「あなたの戸籍謄本も同じグループによって、不正取得されている。何らかの被害がないが確認してほしい」とのことだった。
もう一枚の書類は、司法書士や弁護士が使う職務上請求書だった。そこには申請者として、見ず知らずの東京の弁護士の氏名・住所・電話番号がプリントしてあり、戸籍の所有者の欄には自分の氏名と本籍が、これも見ず知らずの者(女性によると思われる丁寧な筆跡)により、手書きされてあった。
何とも気味の悪い話だが、役所の人も「このような事件の後、不正取得を防ぐための法律ができた。今回はその規定で定められた対処として、5年前に起きていたことをお知らせしたまでのことで、これ以上は何も言えないし、何も知らない」と言うことだった。

 自分でもこの事件に関して後で調べてみたが、刑事の個人情報が暴力団によって盗まれたということで、大々的に報道された事件だったらしい。
私の個人情報を盗んだ弁護士もこの事件に関与していた長谷川豊司という人物だったが、その後の公判内容を調べてみると、「法知識を悪用し、弁護士や司法書士らの信頼を傷つけたが主犯ではない」として、執行猶予付きの判決(実質無罪)となっている。
今回のケースは特別で、警察関係者の戸籍情報が盗まれていたために捜査の手が入ったが、そうでなければあたりまえに見過ごされていたものだった。事実、一般住民の戸籍は、事件が発覚する前に大量に盗まれていたのである。

 この事件を捜査した愛知県警の調べによれば、このような戸籍情報の不正入手ルートは以前から確立されていたとされる。
全国各地の探偵事務所や調査会社が、身辺調査目的でガルエージェンシー東名横浜に戸籍謄本や住民票等の不正取得を依頼する。そこから、委託されたプライム総合法務事務所が司法書士特権を悪用し、1件約1万円(1件5千〜1万5千円)で取得する。この際、仕事がなくて金に困った司法書士や弁護士が、犯罪グループに月20〜30万円の報酬で名義を貸していたという構図である。(※この背後にはさらに大きな金の動きがある)

 一般市民の戸籍謄本の不正取得には他人名義による借金、携帯電話などの契約の他に身辺、身元調査の目的があるとされる。今回の事件では、偽造された「職務上請求書」は計2万枚とみられ、うち半数の1万枚近くが関東や中部地方などの各地の役所に提出されており、不正取得された戸籍情報は少なくとも1万件に上る。私も同じ区内で同じように戸籍謄本を不正取得された人数を聞くと、「判明しているのは他に20名ほど」との答えだった。

 このような犯罪を取り締まる法律ができたとはいえ、役所でも完全に防ぐことは難しい。
日本の「安全神話」はやはり、「神話」である。他の国に比べていくらか安全で、被害に合う確率が低いが、そこに闇の部分がないという訳ではない。
最悪の場合、「背乗り」される可能性もあるが、戸籍謄本や住民票はだれでも簡単に悪用され得ることは知っておくとよいだろう。
 
 
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