民主主義と市民運動の正体
262212 3/11なんでや劇場5 金貸しが大衆を利用するための民主主義、大衆には名前だけの民主主義
 
岡田淳三郎 ( 70代 経営 ) 12/03/16 AM00 【印刷用へ
引き続き、なんでや劇場で展開された議論の要約です。

【1】素朴な貧困からの脱出願望が私権欠乏にスリ変わる。
【2】救いの対象であった大衆が、単なる扇動の対象にスリ変わる。
これが、騙しの構造であると同時に、多くの若者が自滅していった構造でもあるが、更にもっと決定的な騙し=自滅の構造がある。

【3】大衆は民主主義によって金貸しに利用されるだけ

そもそも、この民主主義というイデオロギーは、誰が何のために作り出したのか?

近代思想が登場した時代背景は次のとうり。近世〜近代にかけて、十字軍による略奪戦争を皮切りにして、市場が拡大してゆく。それに伴って、力の原理の中身が武力から資本力に移行してゆく。

そして、第一権力となった資本力を武器にして、金貸し勢力が王侯・貴族から国家の支配権を奪うために作り出したのが、近代思想とりわけ民主主義である。その後、金貸し勢力はこの資本力と民主主義を武器にして、国家を動かし、自分たちに都合のいい制度・法律を作ってきた。

その中身は大きく2つある。一つは中央銀行制度による経済支配であり、もう一つが民主主義によって大衆を巻き込み、そのために大学・マスコミを支配して大衆を共認支配することである。
そして経済面では自らに都合のいい税制を作らせ、共認支配のために(大学だけでは全大衆を支配できないので)末端大衆まで組み込む学校制度を作らせていった。
その手先が学者や官僚・マスコミであるが、彼らの地位・身分は法的に聖域化されており、彼らの責任が問われることは殆どない。

このようにして、金貸し勢力は、資本力と民主主義を武器にして思い通りの制度や法律をつくってきたが、それに対して資本力を持たない大衆は何も実現できないままである。
金貸し勢力は民主主義を支配の武器として使えるが、大衆に与えられたのは、金貸しに利用されるための民主主義、つまり名前だけの民主主義である。

これが決定的な第3の騙しである。

学者もマスコミも活動家も、この騙しの構造によって金貸しに利用されているが、「民主主義は絶対正しい」と信じこんでいるので、彼らは死ぬまで騙されていることに気づかない。
それは民主主義が自我(他者否定・自己正当化)のイデオロギーだからである。このように、自我に導かれたイデオロギーが如何に恐ろしい結果をもたらすか、しっかりと見抜いておく必要がある。

まとめると、民主主義→社会運動には三重の騙しの構造=活動家の自滅構造がある
【1】素朴な貧困からの脱出願望が、私権欲求にスリ変わる。
【2】大衆が救いの対象から、たんなる扇動の対象にスリ変わる。
【3】民主主義は、金貸しにとっては資本支配を正当化する武器であるが、資本力のない大衆においては、利用されるだけの呪文にスリ変わる。そして、一旦、その呪文に染まってしまえば、死んでも騙されたことに気づかない。

元々、活動家の大半は大衆を救うという素朴な願いから運動に入っていったが、貧困から脱出する道は民主主義しか与えられなかったが故に、それに飛びついた。
そして一旦、この自己正当化観念に嵌れば、それは自我中毒と同義であって、脱出は極めて困難になる。

その結果、その後の活動家たちに刻印されるのは「社会変革に対する深い不可能視」だけではない。あらゆる運動に対する拒絶感が形成され、その後は一切の関わりを絶つことになる。
 
 
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