実現論を塗り重ねてゆく
259625 11/27なんでや劇場2 人類の婚姻制もみんなの最大期待(⇒統合軸)によって規定される
 
冨田彰男 ( 48 経営管理 ) 11/12/17 PM00 【印刷用へ
みんなの最大期待が集団の統合軸となるという視点を踏まえて、人類の婚姻史を再度、構造化する。

原始時代(極限時代)の婚姻制は首雄集中婚だったかどうかは、未だ確定していないが、採集生産時代は、豊かな採集部族は群婚(グループ婚)制となり、自然圧力が厳しい狩猟部族は、首雄=族長という資格を一段下に拡張して頭数を増やした勇士集中婚を形成した。そして私権時代は一対婚である。

このように、人類の婚姻制度は各時代ごとにめまぐるしく変わっているが、人類の婚姻制を規定しているのは何なのか?

採集部族の群婚制、狩猟部族の勇士婚だけを見ると、婚姻制度も生産様式によって規定されているかのように見えるが、その見方は本当に正しいのか?
例えば、一対婚は農業生産という生産様式に規定されたものだったのか?
農業生産だから一対婚になるという論理は繋がっていないし、実際、農業生産の時代でも日本の夜這い婚など、一対婚ではない事例もある。

私権時代は万人が私権第一であるが故に一対婚になった。つまり、私権獲得というみんな期待⇒私権統合という社会の統合様式に規定されて一対婚になったと考えた方が整合する。
つまり、婚姻制を規定するのも、みんなの最大期待⇒集団や社会の統合軸なのである。

「支配階級の私有権は絶対不可侵だが、庶民の私有権は剥奪され得る」258231で示したように、大衆の私有権など、権力者の都合次第で簡単に剥奪されるものだが、それでは人々の共認が得られないので「万人に私有権がある」「私有権は絶対不可侵」という騙しによって、私有制度が法制共認されたにすぎない。一対婚も同様で、全ての男に女が平等に分配される一対婚でなければ、女の獲得が最大の欠乏である私権時代の男たちを共認統合することができなかったからである。

狩猟部族の最大期待は闘争期待(獲物の確保)であり、だからこそ闘争能力の高い勇士に女が集中する勇士婚になった。いつでも食糧が手に入る採集部族では闘争期待は衰弱し、充足期待が第一となる。そこで充足の中心である性の充足が最もふんだんに味わえる群婚制となった。

もちろん、みんなの期待を規定する一要因として生産様式があるが、直接的には、人類の婚姻制度を規定するのは、みんなの最大期待(⇒統合軸)なのである。

これは実現論を塗り変える重要な認識である。

では、原始時代(極限時代)の最大期待は何か?
もちろん闘争期待はあったはずだが、誰も歯が立たない、凄まじい自然圧力に晒されていたのが極限時代の人類である。
そんな状況下で、生きる希望を失わないために、エネルギー源としての充足の追求が日常的には第一期待となり、だからこそ人類は充足機能(ex.性や踊り)を発達させてきた。

しかし、充足だけでは凄まじい自然外圧に対する答は出せない。
そこで人類が収束したのが精霊信仰であり、人類は生存課題の全てを本能⇒共認⇒観念(精霊信仰)へと先端収束させる事によって、観念機能(→言語機能を含む)を発達させ、その事実認識の蓄積によって生存様式(生産様式)を進化させていった。

つまり、人類集団のみんなの最大期待は精霊信仰であり、それは宇宙や自然の声を感じ取り、宇宙と一体化する行為である。極限時代のみんな期待が宇宙との交信にあったとからこそ、霊感能力の最も高い婆さんがリーダーとなったのである。258196

そこでの婚姻制度は、チャネリング能力を前提とした全員婚(共時婚)であっただろう。
∵チャネリングSEXでは意識の持ち様で何にでも同化することが可能である。極限時代は、チャネリングSEXによる性的エクスタシーを媒介にして全員が宇宙に意識を向け、宇宙との交信を試みたのではないだろうか。

採集部族の群婚もグループごとの全員婚であり、極限時代の全員婚の名残だと考えられる。現存の採集部族や縄文人の末裔である日本人にもチャネリング回路は残っているが、勇士婚の歴史の長い狩猟部族はチャネリング能力を失っている可能性が高い。

以上は、原始人類の婚姻様式が首雄集中婚という従来の説から、全員婚説に変わるという大きな認識転換であるが、元々の問題である「なぜ、家族ではなく、企業が共同体社会の原点となるのか?」の答えは次のようになる。

集団は外圧に適応するためにあるという観点からみると、次代をつくる資格があるのは、同じ空間において闘争圧力が働いている集団ということになる。然るに、サラリーマン家庭には闘争圧力は全く働いていない(圧力が働いているのは別の集団=企業においてである)。つまり、現代の家庭には、集団の本分たる外圧適応という条件を喪失しており、だからこそ次代をつくる資格はないということになる。従って、共同体社会をつくる母胎は外圧適応態である闘争集団=企業ということになるのである。
 
 
  この記事は 259624 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_259625

 この記事に対する返信とトラックバック
11/27なんでや劇場レポート(2)〜人類の婚姻制もみんなの最大期待(⇒統合軸)によって規定される〜 「日本を守るのに右も左もない」 12/01/07 PM01
259700 11/27なんでや劇場3 共同体的企業の共通構造(みんな発⇒共認形成⇒活力上昇) 冨田彰男 11/12/20 AM00
259641 精霊信仰(=自然との同化)を統合様式とした極限時代の婚姻様式とは 匿名希望 11/12/17 PM10

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp