その@の続きです。
スムーズに消化処理された食物は質のいい赤血球になり、健康な体細胞に発展していってくれるのですが、そうでない食物は赤血球の性状を乱し、狂った働きを持った体細胞になってしまいます。体細胞の狂い方は実にさまざまで、その中には癌になる人もいますし、別の病気になる人もいます。
また、同じ癌でも、胃癌になる人もいれば、肺癌になる人もいるように、人によって発生する病態や部位が違っています。
この事実から見ても、癌は全身病であり、血液の病気ということができます。
体内を流れている血流の酸毒化、簡単な言葉で言えば「血液の汚れ」が癌の正体なのです。
この血液の汚れは、腸の中のウィルスや毒素、それにバクテリアなどが血液中に吸収されるために起こります。腸の中で異常発酵を起こしやすく、毒素やウィルスを作りやすい肉類の過剰摂取や、腸内の有用菌の欠乏などが血液を汚していく条件の一つです。
その一番の原因は、血液を製造する腸内が汚れていることです。
もっと具体的に説明しますと、腸内を腐敗させる動物性たんぱく質(肉類、牛乳、卵)白砂糖、白米、精白小麦粉、化学調味料などの摂取が原因となって、消化器官の処理能力が衰え、腸内に停滞した便が腐敗し、それによって発生した有害な腐敗産物が防衛能力の弱った腸壁を通り抜け、血流に乗って全身に巡り、各臓器にダメージを与えるのです。
血液が汚れているときに、体内の酸素需要や供給のバランスがくずれ、酸素が足りない部位や抵抗力が弱いところに、その適応反応(解毒、浄血延命装置)の一つとして癌種ができるのです。
癌を作る食物群の中でも、最も避けるべきは動物性たんぱく質の「肉」「牛乳」「卵」です。この三つは腸の中に腐敗菌などの有害な細菌を繁殖させてしまいます。
有害な細菌が繁殖すれば、さまざまな毒素が発生し、それが血液の中に取り込まれて体中をかけめぐり癌や他の病気を発生させることになります。
日本の主食である「米」は大変優れた食品です。
癌を消すためには、肉食をやめて、本来の「穀物を主食にした食事」にもどすことが重要です。
その理由は、穀物は人間の生理機能全体を健全に働かせるための必要な栄養分、すなわち、炭水化物、粗たんぱく、類脂肪、ビタミン類、酵素類、ミネラル類、微量元素を総合的に含んでいるからです。
しかし、優れた穀物というのは未精白のものに限ります。
つまり、白米ではなく玄米、白パンではなく黒パンでなければなりません。
その理由は胚芽や糠の部分に有効な成分が含まれているからです。
実は、白米はリゾレシチンという発癌促進物質が含まれているのです。一方、胚芽を含む玄米には発癌促進作用を抑制する抗癌因子が含まれているだけでなく、農薬や放射線などの発癌因子を解毒、排除するキレート物質も含まれています。
本当に食べなくていけない大切な胚芽を捨て去り、わざわざ有害物に作り変えてしまったものだけを常食にしているのは、全く愚かなことであり、「国民総半病」状態なのも当然の成り行きでしょう。
江戸時代、それまで玄米を食べていた一般庶民が白米を食べるようになった途端、「江戸わずらい(脚気)」にかかって死ぬ人が続発したという当時の記録があります。
現在はさまざまな食品を副食として摂るようになったので、そうした弊害が表面化しにくくなってはいますが、白米を食べ続けている限り、白米の害は潜在しています。やはり、完全な主食は玄米にもどすことが必要です。
癌を消したり予防するためには、人間が本来持っている「自然治癒力」を強化し、自らの力で癌を消すことが重要です。
そのためのポイントが
@癌の原因となる食物を体の中に入れない(正食)
A血液を汚す原因となる毒素を発生させないために腸内の細菌叢を整える(整腸)
B血液をきれいにする(浄血)
C細胞を活性化させて自然治癒力を増強する(細胞復活)
病院で余命宣告され、私のクリニックに駆け込まれた患者さんの8割が、この4つのポイントを満たす「自然医食」の実践で、癌を克服し、今では元気にくらしていらっしゃいます。 |
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