実現論を塗り重ねてゆく
241442 チベット系遊牧民=古代羌族の東進が、中国の母系から父系への転換をもたらした。
 
山澤貴志 ( 45 ITコンサル ) 10/11/29 PM05 【印刷用へ
半坡(はんぱい)遺跡は仰韶(ぎようしよう)文化期に形成された母系農耕部族の遺跡だが、環濠集落を形成している。その背景には、西方チベット系遊牧民である古代羌族(きょうぞく)の東進圧力があったようだ。

リンク

>古代羌族(きょうぞく)は、陜西省から寧夏回族自治区(ねいかかいぞくじちく)にいた遊牧民族で、白狼を崇拝し、自らを白狼の子孫一族としています。羌族との民族的関係は、定かではありませんが、北方系の犬戎(けんじゅう)や古代匈奴のトーテムは、犬であり、後には、高車、鮮卑、突厥、契丹等も犬を、トーテムとして崇拝します。何か民族的な、つながりか交流が感じ取れます。

>羌族はチベット系民族ですが、その呼称文字の「羊」から知られるように、西アジア地域の遊牧民族で、やがて、中国西部に広く勢力を伸ばしてきます。三皇五帝以前より、度々中原に進出し、葛藤と同化を繰り返します。やがて同化し、漢民族とし漢水の上流にいる羌族を南羌族、青海周辺に居る羌族を西羌族と呼ばれます。南羌族は周王朝建国の功労者「太公望」の故国であり、後に漢民族の大姓となります。

>古代東北民族・匈奴は、B.C.9世紀からB.C.8世紀頃、中華の人から「厳允(けんいん)」と呼ばれていますが、その前には「北戎(ほくじゅう)」、あるいは「胡人」と呼ばれていました。歴史の黎明期、中原の漢民族は、胡人が当時の中国辺境、すなわち山西省北部と河北省北部の遊牧民族だと思っていました。北戎(ほくじゅう)は「北方の戎(じゅう)」、現在の北京市西部と西北部に分布して暮らしていた胡人でした。

>なぜ集落周辺に、大規模な環濠を設置するのかの理由の一つが、羌族や北戎の存在でした。後代、中国中原を支配する王朝総てが、その勢力の侵攻に悩ませされ、政権の維持に危殆が生じます。 有史以前であっても、中国のみならず、ユーラシア大陸の文明地帯において、周辺遊牧民族の存在は、外敵として、かなりの脅威でした。

>生産力で、定住民に劣る遊牧民が、農村集落を襲撃して略奪し、中には征服して定住化するものもいました。 遊牧民の侵攻以外にも、周辺集落相互の水争いも含む農業好適地を巡る紛糾と、富や人間の略奪を目的とした争闘もありました。人類は古くより集落を築いていましたが、新石器時代以降、その規模は飛躍的に発展し、ユーラシア大陸の文明地帯、東西でよく似た発展過程をたどっています。初期には、生産力が低かったため、略奪等は稀でした。また人口が少ないため農地や水争いもあまり生じなかった、それで囲壁や環濠のような防御施設がないか、あっても貧弱でした。生産力が向上して、富が集積されると略奪行為が増え、また人口も増加すると、集落規模の拡大に伴って、更なる農地の獲得争闘が、熾烈化します。古代の農具や開拓用具と技術は、未熟でしたから、水利も含めての農業好適地は、後世と比較して、著しく限定的でした。生存を賭けて、必然的に集落間の闘争が、頻繁に起きることになります。日本の縄文集落にはない、環濠と囲壁は、上記事情で、その防御施設をより強化させていきます。半坡遺址の周囲を幅6〜8m、深さ5〜6mの大規模な防御濠で囲む集落が、各地で建造されていきます。

最初に西方からチベット経由で西アジア発のヒツジ遊牧民が、続いて、匈奴系の遊牧民が北方から侵入し、中国の父系転換が進んでいったようです。

特に、古代羌族は炎帝神農氏を生み、中国初代の王朝・夏を築いた禹を世に送り出した。歴史上に名高い周の武王、秦の始皇帝も羌族と密接なかかわりを持っているとされており、注目すべき一族である。
 
リンク

リンク
 
 
  この記事は 241196 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_241442

 この記事に対する返信とトラックバック
251643 チベット人は南方発の森の民 田野健 11/05/19 PM03
245023 チベット系の羌族の歴史 山澤貴志 11/02/02 AM00

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp