歴史データ
239434 初期人類は洞窟の中で音楽を奏でたのか?
 
斎藤幸雄 HP ( 47 建築設計 ) 10/10/16 PM02 【印刷用へ
>樹上機能を失い、絶望的な状況下に置かれたカタワのサル=人類が、その極限時代五〇〇万年間を生き延びることが出来たのは、性と踊りをはじめとする強力な解脱充足回路を形成し得たからであり、もしそれがなければ、人類は生きる希望を失って早々に絶滅していたであろう。(実現論1_7_01)

古代の人類は洞窟の中でどのように解脱充足を作り出したのか?
「踊り」自体は遺跡には残りにくいので、「踊り」に付き物?の「音楽」「楽器」について調べてみました。

◆世界最古の楽器
・もっとも古い笛と考えられているものは、「ネアンデルタール人の笛」(リンク)と呼ばれる、1995年にスロベニアの号窟で発見されたもの。これは43000年前の中期旧石器時代までさかのぼると考えられている。これは中空になった子供のアナグマの大腿骨であり、いくつかの穴があいていた。これが純粋に楽器なのかそれとも肉食動物が噛んでできた単なる骨なのか現在も議論が続いている。

・確実に最古の楽器と考えられているものは、ドイツ南西部シェルクリンゲン(Schelklingen)にあるホーレ・フェルス(Hohle Fels)洞窟の遺跡から、約3万5000年前の後期旧石器時代にマンモスの牙や鳥の骨で作られた「フルート」(リンク)。出土したフルートは全部で3本分で、うち12個の破片で見つかった1本は、つなぎ合わせると全長22センチのほぼ完全な形になった。ハゲワシの翼の骨を石器で削ったもので、指で押さえる穴が5つある。また、口を当てる部分にはV字形の深い切れ込みが2か所ある。

◆洞窟壁画に描かれた演奏するシャーマン
・フランス南西部からスペイン北部一帯は、アルタミラやラスコー洞窟の発見以降、注目されるようになった先史時代の洞窟壁画の宝庫である。フランスだけでも3万2000年前から1万3000年前の後期旧石器時代の壁画洞窟が300以上も見つかっている。その一つ、レ・トロア・フレール洞窟には、トナカイの角を持った半人半獣像やたくさんの動物の線刻画が残されている。

・角の生えた獣人が弓あるいは筒に見える物を顔に当てがい演奏しているように見える「小さな魔法使い」の像は、従来の説では、口内を共鳴体とする楽弓を奏でているとされていたが、楽器と想定される物の端は、口ではなく鼻に当てられている。それは楽器がポリネシアや南米、東南アジアの先住民に伝わり、霊力があるとされる鼻で吹く笛であった可能性があるという。

また、この像については、楽器ではなくシャーマンがトランス状態で鼻血を出している姿であるという異説もある。

◆洞窟自体がが楽器?
・先史洞窟壁画を洞窟内の音響効果から解明する音響考古学者の壁画洞窟の反響測定によれば、各ギャラリーによって変化を見せる洞窟の動物の絵と共鳴振動数の間には、つよい関連を示唆する測定値が示されているという。

・実際にレ・トロア・フレール洞窟で鼻笛を演奏をした土取利行氏は、「洞窟そのものが楽器で音楽であり、楽器であった」と確信したという。

・また、クロマニヨン人が洞窟内の岩襞や鍾乳石の石筍をリトフォン(石琴)として知られる原始楽器のように打ち鳴らしたとする研究もある。

◆洞窟で音楽を奏でたのか?
・人類は旧石器時代、洞窟に隠れ住んでいた時代に「楽器」を作っていたようですが、それをどんな目的でどのように使っていたかは分かってはいないようです。

ですが、現在の私たちが、古代の人類が残した洞窟壁画を見て心動かされるのは、古代の人類は私たちと同じ意識を持っているからに違いないと思います。

楽器で奏でられる音楽、そして音楽にあわせた踊りは、解脱様式として世界の各地の人々の暮らしの中に見ることができる。古代の人類も、洞窟の中で壁画を描くだけではなく、歌い、踊り、楽器を鳴らし、仲間との共認充足を育んできたのかも知れません。

参考:
 ・wikipedia 古代の楽器(リンク
 ・ナショナルジオグラフィック ニュース(リンク
 ・土取利行 著「壁画洞窟の音」
 
 
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292386 古代の人々は意識を覚醒させるために『音=ソルフェジオ周波数』を使用していた スズムシ 14/07/15 AM00

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