’70年貧困の消滅と私権の衰弱
236451 まずは公務員改革を〜一般政府消費支出の人件費2割カットで「13兆円の財源確保」が可能
 
猛獣王S ( 不惑 営業 ) 10/08/19 PM00 【印刷用へ
『「消費税増税」は当面不要。「一般政府消費支出」の「人件費2割カット」で「13兆円の財源確保」が可能。「民主党政権」は「消費税率引き上げ」より「公務員改革」を優先せよ!』(森永卓郎 厳しい時代に「生き残る」には)リンクより転載します。
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 〜前略〜

●国家公務員の給与は大企業の給与と同水準

国家公務員法では、国家公務員の給与について、こう規定している。

「国会により社会一般の情勢に適応するように、随時これを変更することができる。その変更に関しては、人事院において、これを勧告することを怠ってはならない」

この考え方に従って、人事院が民間給与を調査し、民間準拠となるように人事院勧告を出して、国家公務員給与を決めているのだ。

だが問題は、その調査対象だ。

人事院は現在、事業所規模50人以上の事業所だけを対象にして民間給与を調査している。

事業規模50人以上ということは、企業規模でいえば、ほぼ大企業だけを調査していることになる。

国家公務員の給与は事実上、大企業の給与と同水準になっているのだ。

●企業平均と全体平均の格差の分だけ削減せよ

平成21年(2009年)の厚生労働省「賃金センサス」を見ると、企業規模10人以上の全企業の平均年収は442万円に対して、同1000人以上の大企業の平均年収は550万円である。

厚労省の賃金センサスでも規模10人未満の企業は対象外とされているから、規模10人以上の全企業の平均年収442万円は本当の国全体の平均年収よりも高くなっている。

また、企業規模1000人以上の給与は、国家公務員が準拠している事業所規模50人以上よりも高いと考えられる。

したがって、おおざっぱにいえば、賃金センサスにおける企業規模1000人以上と全体平均の格差は、公務員給与と民間平均給与の格差とほぼ同じと考えてよいだろう。

もし政府が「法の精神」に則るなら、国家公務員給与を賃金センサスにおける企業規模1000人以上の賃金と全企業平均の格差の分だけ、削減すべきなのだ。

●国家公務員と地方公務員の人件費は総額27兆円余り

賃金センサスにおける規模10人以上の全企業の平均年収(442万円)は、同1000人以上の大企業の平均年収(550万円)よりも、ちょうど20%低くなっている。

つまりは、法律(国家公務員法)の考え方どおりに、政府が「本当の民間平均の給与水準」に国家公務員給与を合わせれば、民主党のいう「国家公務員の総人件費2割削減」など、すぐにでも実現できるのだ。

一方、民主党からは、国家公務員の人件費は総額5兆円程度しかないのだから、たとえその総人件費を20%削減しても、それによって生み出される財源は1兆円程度に過ぎない、といった声も聞かれる。

ところが、国家公務員の給与が下がれば、当然のことながら、それに連動する地方公務員の給与も下がる。

財務省によれば、平成22年(2010年)の公務部門の人件費(国家公務員と地方公務員の合計)は27兆6000億円である。

●独立行政法人などの人件費も削減対象にすべきだ

これに、民主党政権が事業仕分けの対象にするなど「ムダ」の象徴と位置づけている独法などの人件費も加えてみてはどうか。

すなわち、公務部門の27兆6000億円に、独立行政法人の9300億円、国立大学法人の8900億円、特殊法人の2兆3600億円、認可法人の4200億円を加えると、総額は32兆2000億円に達する。

(ちなみに、各法人の人件費はいずれも山下栄一・参議院議員(公明党)の質問趣意書による政府回答に基づいている)

この総額32兆2000億円を20%カットすれば、6兆円以上(6兆4400億円)の財源を確保できるのだ。

さらに、総務省が中心となって関係府省庁の共同事業として5年ごとに作成する「産業連関表」の平成17年(2005年)版を見ると、もっと驚愕の事実が判明する。

●「一般政府消費支出」の人件費分は総額で約65兆円

「一般政府消費支出(公共事業以外の政府支出)」の総額は91兆円だが、そのほぼすべてを「公務(37兆円)」「教育・研究(17兆円)」「医療・保健・社会保障・介護(37兆円)」の3分野が占めている。

この3分野の人件費比率は、「公務」58%、「教育・研究」83%、「医療・保健・社会保障・介護」81%――。

したがって、おおまかにいえば、各分野の人件費は「公務」21兆円、「教育・研究」14兆円、「医療・保健・社会保障・介護」30兆円、と見ることができる。

そして、それらをすべて足すと、合計で65兆円になる。

つまり、一般政府消費支出のなかで人件費に向かうのは総額65兆円に達する、と考えられるわけだ。

その総額65兆円を20%削減すると、実に13兆円もの財源を確保できる。

 〜後略〜
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