脳回路って、解明されてるの?
222237 やっぱり、『日本語』はすごい言語のようです。
 
原賀隆一 HP ( 59 デザイン自営 ) 09/12/19 PM05 【印刷用へ
数年前に読んだ、角田忠信博士の本で『日本人の脳』、『続・日本人の脳』によると、日本人の脳は欧米を含むほとんどの人種とは根本的に違う、非常に特殊なものであるといわれます。

人間の脳は首筋の後ろで神経系統が交差し、左脳が損傷すると右半身に障害が出て、右脳がやられると左半身が動かなくなる。言語障害が出るのは右半身が具合が悪くなった場合、つまり左脳に支障が起きた場合で、左脳にある言語中枢が冒されると『失語症』になるといいます。ということは左脳が言語を解釈するので、交差した右耳から入ってくる『音』によって言葉をしゃべったり理解することになります。

では左の耳から入ってくる音は右脳で処理されることになりますが、それは『言語』と違って『音楽』、『機械音』『雑音』などの音とのこと。

そして、大脳左半球は『優位半球』と呼ばれ、書く・読む・話す・意識する・観念を構成する・分析・計算するなどを受け持つ能力で『言語脳』とされます。
 一方、右半球は『劣位半球』で、細かな分析より全体を把握する能力・触覚・顔の識別・空間的把握などでの『理解』『記憶』を分担し、『音楽脳』と称されます。
と、ここまではほとんどの人種に共通する人間の生理的形態とされます。

角田博士は地球上のあらゆる人種の人で、脳の機能を調べたそうです。すると『言語』の形態によって、『母音言語』と『子音言語』とに分かれ、世界中の多数の言語の中で、日本語(一部ポリネシア語も含む)だけが『母音言語』であり、言語の中の子音も母音も左脳で処理するそうです。方や欧米をはじめほとんどの国の言語ではシオンは左脳、母音は右脳で処理し、いわゆる『子音言語』形態をなしているのです。要するに母音は『非言語音』になり、雑音とまでは行かなくとも単なる『音』として右脳に送り込まれるため、情感・意味・意識・分析はしません。

ところが日本人は、ここで言うのは人種ではなく、幼い頃から(正確に言えば6歳から9歳頃まで)完全に日本語を話して育った人のことで、欧米人でもその時期を日本語で育った人であれば身につくそうですが、母音、子音に拘わらずそのような『音』はすべて左脳に送り込まれるとの事。

角田博士がそのような研究の折、キューバを訪れたそうです。当時のソ連や東欧圏の学者達がたくさん集まって、大きな屋敷の庭園でパーティが催されたそうです。ところが庭園といっても回りは草ぼうぼうで、うるさいほど虫の鳴き声がしていて、博士は「虫がうるさいですね」と言うと、周囲にいた人たちは「えっ、何がうるさいのですか?」「別に何も聞こえないが」と言うそうです。博士は本当にびっくりして、現地でガイドをしてもらっていたキューバ人の男女に「うるさくて仕方がない」と言ったところ、「先生はきっとお疲れになっている。先にホテルに帰って休まれたほうがいい」というので、呆れて、ホテルに案内してもらうことにしました。
 
その帰り道、草むらで激しく虫が鳴いていたので「あんなにうるさく鳴いているのに、本当に君たちには聞こえないのか?」と訊ねて、二人に草むらに首を突っ込んで聞いてもらった。しかし二人とも「聞こえない」と言うのですが、耳が悪いのではないのです。
『自然』のあるがままの音は分析・意識をしない右脳に送られるので、意識しないから『聞こえない』ことになります。

それから会議場まで毎日そこを通るので、「ほら良く聞きなさい。これが虫の声だよ」と『意識』するように教えると、男のほうでやっと3日目に気が付いたそうです。女性のほうは2週間たっても判らなかったので、テープレコーダーで録音して再生して聴かせたところやっと「ああ、聞こえました。これが虫の声だったのですか」と。
要するに『機械音』にしてしまうと、意識、分析できるのです。そしてその後「これは何々の音だ」と『意識』付けをして学習させると識別できるようになったそうです。

日本人は、言語、自然音、動物、昆虫などの鳴き声から雑音、川のせせらぎ、風の音に至るまですべての音が左脳へ送られ意識・分析しますので識別=『聞こえる』のです。
そして、そこで分析された情報を右脳で記憶していき、学習・蓄積されていきます

自然音を意識することは『抽象の世界』を創造します。それが能や和歌、俳句、お茶の世界など数々の文化を作り出したのですが、実はこれが古くから日本人が精神的、技術的、能力などで優れていた理由の一つだろうと思います。もちろん元来日本人が心が優しいのもです。動物などの鳴き声にしても気分がいいのか悪いのか大体声でわかります。

さらに、音のない見えない世界も創造します。
「風が笑う」、「光がおどける」、「愛が音を立てて崩れる」などの表現です。そうした心の音さえも感じることで、相手に対する感情や思いやりなども生まれて来ると思います。
 
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