共認運動をどう実現してゆくか?
219855 ネットによる共認形成は徐々に実現してきている〜ツイッターの事例より〜
 
浅野雅義 ( 42 不動産 ) 09/11/17 AM00 【印刷用へ
 近年、日本でもサービスが開始された140文字の書き込みしかできない「twitter」が、サービス利用者の増加とともにその利用のしやすさ、リアルタイム性、つながり感などの特性が注目されつつあります。

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■ツイッターで発見「ふつうの人がおもしろい」
 SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のブームは一段落した感があるが、現在大きな注目を集めているのがミニブログ「Twitter(ツイッター)」(リンク)だ。イラン大統領選をめぐる抗議デモの参加者も情報交換に利用したことが話題になった。たった140文字の書き込みしかできないツイッターに、世界中の情報がなだれ込んでいる。

◇つぶやく人、のぞく人
 「twitter」とは「さえずり」という意味で、ブログよりも手軽にすばやく書き込みができ、日本語でニュアンスが近いのは「さえずり」というよりも「つぶやき」である。ツイッターのユーザーは、文脈も気にせず、今いる場所や、していることについて勝手につぶやいている。

 そのつぶやきが、読む側にはおもしろい。狭い友人関係の中だけで閉じたコミュニケーションもできるし、有名人になれば大勢の人に「フォロー(追っかけ)」されている。政治家によるツイッター利用も新しいトレンドの一つだ。バラク・オバマ米大統領は175万人以上から追っかけられている。

 しかし、ネット社会がツイッターによって発見したのは、有名人だけでなく「ふつうの人」もおもしろいという事実だ。ブログ、SNS、動画共有サイトなど、いろいろなアプリケーションが出てきて、それを有名人が使うと話題になる。しかし、ブームを下支えしているのはふつうの人たちである。ふつうの人たちの日常がおもしろいからコンテンツの再生産が起きる。

 筆者の同僚である熊坂賢次(慶應義塾大学環境情報学部教授)は「ネットは露出とのぞき」だと常々言っている。SNSの日記でおどろくほどプライベートな情報を書き込む人たちは、一種の露出行為をしていることになる。それを読む、見る人たちはのぞきをしているようなものだ。他人の日常をのぞくのは好奇心をそそられる。有名人のブログなどが人気を博するのも、そうした人たちの日常が垣間見えるからだろう。

 インターネットの最大の貢献は、情報へのリーチャビリティ(アクセス可能性)を高めたことである。インターネットがなくてもわれわれは生きていけるだろうが、しかし、世界はちょっとつまらなくなる。インターネットを検索すれば、知りたいことのほとんどは分かる。無論、その質は玉石混淆だが、たいていのことには事足りる。

 その筋のプロが書いたコンテンツもおもしろいが、ふつうの人たちも場合によってはプロ顔負けの情報を持っており、検索エンジンにひっかかれば誰かの役に立ったり、好奇心を満たしたりできる。大声で叫ぶアルファブロガー(影響力の強いブロガー)も、小声でつぶやく人たちも、「ネット時評」を書く専門家も、ネットの中ではほぼ平等である。

◇政治のネット利用がもたらす本当の意味
 さらに、ネット世論という声なき声は政治も動かす。選挙結果で混乱しているイランについて言えば、2007年から2008年にかけてイランのブログの盛り上がりが注目され、米国のカンファレンスでもたびたび言及されていた。韓国や中国でのネット世論の盛り上がりとよく似ているし、2008年の米国大統領選挙でもネットの力は大いに発揮された。

 日本でもいよいよ総選挙だ。「べからず法」ともいわれる公職選挙法。今回もネット利用は認められず、選挙期間中は候補者によるネット利用に著しく制限がかかる。そもそも「選挙期間」が存在するのは日本独特のものらしい。しかし、ふつうの人たちのつぶやきは選挙期間中にも広がっていくものだ。

 選挙におけるネット利用解禁は時間の問題だろう。本来、政治はプロだけが担うものではない。行政府にはプロが必要だが、国民主権の下では、立法府はふつうの人たちの代表によって担われるべきである。選挙におけるネット利用解禁は、ふつうの人たちの力をさらに引き上げることになるのではないか。

[2009年7月22日]日経ネット(リンク)より引用

■SNS考(その1) -- 「世論の作られ方」の変化 2009.7.20
 本日の日経新聞1面企画記事が、SNSの発展と世論形成のメカニズムの変化について触れていた。

 取り上げられていたポイントは、
・オバマ大統領は昨年の米大統領選でSNSを駆使して勝利した。
・イラン情勢がミニブログのツイッター(twitter)を通じて世界に広がり、CNNの報道などを突き上げた
・民主党議員が選挙演説の実況中継をツイッターに書き込むと、すぐに反応が来る。
等々。

 記事は、18-19世紀の欧州で知識人のサロンが世論形成の「公共圏」になっていたというハーバーマスの理論をなぞらえ、現在ネット上で新しい公共圏が形成されつつある可能性があると指摘している。

 そこまで言うのは大げさかもしれないが、世論形成のメカニズムが大きく変わっているのは事実だろう。
 そして、その結果として、「デジタル・ネイティブ世代はむやみに権威を信じない。規模やブランドにあぐらをかく企業はいずれ見透かされる」ようになるという日経の指摘は正しいように思える。

「企業の情報発信戦略:斜め読み 〜IRの窓から 2009.7.20」(リンク)より抜粋引用
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10192 共認革命11「皆が次々と投稿するだけで、まつりの引力が生み出される」  岡田氏
>☆つながり・広がり⇒皆が次々と投稿してくれる事こそが、最大の引力となっている。
>●皆が次々と投稿して、一つの共認が形成されてゆくこと(そこに参加していること)に、最大の価値がある。
>●そこには、共認形成に参加するという、私権時代に失われた最も本源的な共認充足がある。
 
 日進月歩で技術が進歩するなかで、上記のひとつの実現態としてツィッターのようなサービスが出現してきたように感じます(とはいえ、やはり140文字という制限が制約にはなってくるのでしょうが・・)。

 しかし、ネットが新たな社会共認の形成のツールとなる事例は顕在化してきている。そして、それに比例する形で既存メディア(新聞、TV等)の権威と世論形成への影響力が低下していっている。

 これからさらに技術が進歩する中で、ほんとうにリアルタイムで多数の人がネットで共認形成していけるシステム(場)が形成されるのだと思います。
 
 
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2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
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