試験・身分制度の根深い害
214664 試験制度の問題性はどこにあるのか?
 
2U 09/09/09 PM11 【印刷用へ
試験制度収束の問題性はどこにあるのか?

教育って何か 試験制度 より引用
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・試験制度では、設問も、答えも、予め用意されている。つまり、問題も、正解も、所与のものである。出題、設問の元になる根拠は、絶対的なものである事が大前提である。なぜならば、問題の根拠があやふやでは、試験制度そのものが成り立たないからである。

・学校の試験は、一人で問題を解くのであるから、試験の結果に対しては、自分だけが責任を持つ。逆に言えば、自分の出した解答にだけ責任を持てばいい。それも点数にのみ責任を持つのであって、結果、全般に対して責任をとる必要はない。答えが間違っていてもそのままで良いのである。修正したり、ただす、必要はない。むろん謝る必要もない。つまり、やりっ放しである。
 しかし、現実の社会で間違った答えを出したら、それを改めない限り許されない。場合によったら謝罪をしなければならない。 

・学校では、試験中には設問以外、質問を受け付けてくれない。また、試験中に話をしてはならない。
 しかし、現実の社会では逆である。問題が出されたら、まずその問題が正しいかどうかを確認しなければならない。つまり、設問以外に隠されていることを質問しなければならない。そのうえで、問題の真意や目的について出題者に質問をする。問題に取りかかったら、わからないことがあった場合、どんどん周囲の人間に相談をし、できれば、答案用紙を提出する前に答えを確認しておく必要がある。

・試験では、一定の時間内に解答を出すことを要求される。しかし、現実の社会ではありえない。一定の時間内で問題を解くのでは、受験者は創造力を発揮することができない。むろん、試験では創造力など要求していないし、要求できない。結果、学校教育に創造力が、入る込む余地がなくなる。創造力の強い子は、学校社会からはじき出されるのである。
 学校は、閉ざされた社会であり、自分一人で、原則、教えられたことで解答が出される。一人でやるのだから、当然、自分以外の者の結果に対する、共感や共鳴はない。結果が、悪ければ指導者の教え方が、悪いと思うだけで、感謝の念、なんか、さらさらわかない。
 それにたいし、現実の社会では、開かれた社会であり、自分一人ではわからない、できないことで大多数である。一人で責任のとれる仕事は少ない。逆に人の失敗の責任を問われることが多い。逆に、共同で仕事をするから、結果は、共有する。故に、結果に対し伴に泣き伴に笑うことになる。感動も共有する。指導した人に、感謝する念も生じる。

・試験では、教わった範囲内、教科書に載っていないことは、出題されない。教わっていない問題が出たら、それ教わっていませんですむ。それに対し、現実問題の、そのほとんどが、教室で、教えられたことだけでは、解決できない。教科書には書いてない事を使って解かなければならない。教わっていないなんて言ったら叱られる。しかも、現実の社会では、正解を出すまで何度でも、やり直さなければならない。できない、間違いましたでは許されない。そのうえ、きちんと、やり遂げないと、次がない。特に、同じ失敗を、繰り返すことは許されない。だから、常に問題を見直しておく必要がある。
 だから、現実の社会では試験以前の準備や人間関係が大切なのである。要するに、試験には、現実の社会が、欠落しているのである。

・スポーツやクラブは、簡単なテストをするところもあるが、多くが、無審査か、実地テストである。ペーパーテストだけで、入団や入会、入社を決めるところは、少ない。なぜなら、実社会では、実力がものをいうからである。ペーパーテストで、人間の実力や人柄を測る事ができないことを実力の世界では、自明のように受け止めているからである。

・統一的試験制度のメリットは、管理しやすいという事にある。また、教える側にとっても都合がいい。というより、巧妙に責任を回避することができるうえ、教え方も標準化できるという点にある。つまり、生産性や効率が非常にいい仕組みだと言える。

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このように整理されると、試験勉強の思考方法で現実の課題に取り組んだ場合、ことごとく成果が出せないことに気づく。
逆に従来の試験勉強の思考とはまったく逆の現実課題に取り組む思考で、試験勉強にあたれば試験という現実課題も突破できるのではないだろうか?
 
 
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