健康と食と医
212524 抗生物質→細菌の耐性→プラスミド
 
h100p ( 30だい おとこ ) 09/08/10 AM00 【印刷用へ
>我々人類は、進化適応の方向を神経系の発達に舵を取り、その代りに免疫機能を共に発達させる事で適応していく道に居るのだが、ウィルス以上に深刻な問題がある。それは「抗生物質」の発明・乱用である。(211816)

●抗生物質→細菌の耐性とは?

 抗生物質とは微生物によって産出されるもので,もともとは他細胞の発育を阻止する物質とされたが,現在は抗菌,抗ウイルス,酵素阻害,制がんなどの作用をもつ物質を幅広くさすようになった。現代の医学で抗生物質の果たしている役割はきわめて大きい。

 最初に発見された抗生物質は,1929年にフレミングが青カビから見つけたペニシリンで,ブドウ球菌の培地に青カビが入り込んでその周囲のブドウ球菌が溶けていることから気づいたものである。なお,1957年には梅澤濱夫がカナマイシンを発見している。

 抗生物質は一般に特定の菌にだけ作用するという選択毒性をもち,たとえばペニシリンは動物には無く細菌だけがもつ細胞壁に作用してその合成を阻害して死滅させるものである。他には細菌の細胞のタンパク質や核酸の合成を阻害したり,細胞膜質の機能を障害するなどの作用によるものがある。

 ところが,抗生物質を使っているうちに,それに耐性をもつ菌が現れてくることがわかった。これを耐性菌というが,さらに別な抗生物質を見出したり開発するなどして対応していくことが必要となっている。また安易に耐性菌を生み出さないようにするために,抗生物質の使い方にも注意を払わなければならないが、現状は乱用されている。

 さて、「風邪には抗生物質は効かない」ということをご存じだろうか?「風邪」のほとんどは「ウイルス」が原因だ。抗生物質は「菌」はやっつけるが、「ウイルス」には効果が無い。なので、「風邪」には抗生物質はほとんど効かない。「風邪」のうち、「菌」が原因のものは約5%といわれている。つまり、「風邪」の95%は抗生物質は効かないのだ。
 なのに、「風邪の処方箋」 =「抗生物質」といった誤った認識が乱用化を促進している。直近では新型インフルに「抗生物質」(タミフル等)を使うといった所も同じだ。

 参照、転載( リンク )

●細菌の耐性とプラスミドの関係

 脊椎動物は免疫機能を強化する方向で進化適応してきた。免疫機能はウィルス感染から適応する為の抗体サンプルを膨大に体内で作り、その極わずかな適応抗体を持って毎回適応していく仕組になっている。
 しかし、ウィルスは適応する為の抗体サンプルを膨大に体内で作った失敗作の切れ端であり、これはいたちゴッコである。

 もう一つのいたちゴッコがある。これは人的要因から発生したものである。=上記にて展開してきた抗生物質の乱用である。
 乱用した結果、細菌も抗生物質に適応すべく耐性を獲得してきた(増殖してきた)。これが抗生物質が効かなくなるもう一つの要因でもある。

 この耐性細菌の増殖は、細菌が染色体とは別に持っている小さな遺伝体、これを「プラスミド」と言うが、このプラスミドの活動によるもので実はこちらの方がウィルスよりむしろ直近の問題として重要だ。
 
 問題なのは、プラスミドを持っている細菌から持っていない細菌へ、プラスミドが移行するということ(簡単に耐性を獲得して、スピーディーに耐性遺伝子を伝達していく)。しかもそれは、例えば大腸菌から赤痢菌へ、といった具合に、まったく種類の違う細菌間にも起こり得る。
 そして増殖し、抗生物質を使ったために耐性を持たない菌が皆殺しされて、耐性菌集団に置き換えられてしまうということだ。

 参照・転載(211816)

●プラスミドの歴史・認識を知るに向けて〜
 
 抗生物質の乱用は、明らかに市場社会(システム)による所が大きい。確かに、抗生物質のおかげで人類は難病(結核等)も克服出来たかに見えた。
 しかし、我々脊椎動物が細菌等と共存して成り立っている生命態である事をしっかりと認識しなくては、せっかくの抗生物質の発見も生物界のバランスを崩すものに成り下がってしまう。
 兎角、生物史は複雑系の分類になるものであろうと思われるが、西洋医学のように一部分を切り取って見る視野では、共生している細菌類への抗生物質による影響などは、切り離された思考になってしまう。

 共生している細菌の「プラスミド」は単細胞の持つ非常に優れた適応機能である。このようにシンプル(=適応速度が極めて速く、そのまま増殖可能)な特性を知り、複雑に絡む生命態としてのバランスある視野を持っていれば、乱用化は避けれて、現状の「多剤耐性菌」と抗生物質のいたちゴッコも無かったかもしれない。

 ※現状、日本では平均して65%の人がMRSAを持っている。世界でも最悪のナンバーワンであるという危機感を持った方が良いだろう。(参照: リンク

⇒これから「プラスミド」の歴史・認識を追求していく。
 
 
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