市場の支配構造
211488 でっちあげられた「円卓会議」と「300人委員会」
 
ベジ紀 09/07/25 PM00 【印刷用へ
引用されている記事には、多少誤解があるようです。

まず、セシル・ローズが円卓会議を設立したというのは、間違いです。

そもそも円卓会議というのは、元々は「円卓(Round Table)」呼ばれる雑誌であり、しかも、それは、「ミルナーの幼稚園(Milner's Kindergarten)」というグループが1910年に発刊したものです。その雑誌が後になって秘密結社になってしまったのです。

では、なぜ秘密結社となってしまったのか?

たしかに、ダイヤモンド王と呼ばれたセシル・ローズは、ダイヤモンド事業を拡大するためにロスチャイルド家から資金の融資を受けており、秘密結社を作る構想もしていました。

彼はフリーメイソンでしたが、彼はメイソンの参入儀礼になじめず、不満をためて、独自の秘密結社を作ろうとしたのです。

その構想は、
“アングロサクソンこそが世界で最も優れており、それ以外の劣った民草を統治し、導き、その悲惨な境遇を改善すべきであり、その信念の下、南アフリカのケープタウンからエジプトのカイロまでを一大植民地にし、大英帝国を復興する”
というものでした。

しかし、その行為が行き過ぎて、植民地の首相を更迭されてしまい、秘密結社も作ることさえできませんでした。

彼が没したあと、彼の構想に魅了されたのが、ドイツ出身の自称イギリス人、アルフレッド・ミルナーでした。

彼もセシル・ローズと同じく、南アフリカの植民地政治家でした。
彼は、セシル・ローズの「大英帝国復興」の構想をより具体化するため、「大英連邦」というシステムの構築に取り掛かりました。
その中身は、英語圏の各国が、独立しながらも、各国を代表するメンバーが帝国議会に集まって、大局的な方向性を決定するといったものでした。

そして、このシステム構築を、実現できる人材を集めるために結成されたグループが「ミルナーの幼稚園」でした。ただし、これは秘密結社などではなく、有志による研究会あるいは勉強会といった類のものでした。

その「ミルナーの幼稚園」のメンバーが作成した雑誌が「円卓」でした。

以上出てきたキーワード「フリーメイソン」「セシル・ローズの秘密結社構想」「ロスチャイルドの融資」「ミルナーの幼稚園(ミルナーの勉強会)」「円卓」を切り貼りして作られたのが、セシル・ローズとロスチャイルドが「円卓会議」なる秘密結社を設立したといった、いわばでっちあげです。

300人委員会なんかはもっとひどく、ヴァルター・ラーテナウ(ドイツ元外相)が発言した「欧州を支配しているのは、互いに知り合った300人くらいの貴族達」というのを曲解し、ジョン・コールマンが自身の著書で、300人委員会というものが存在すると書いたのが始まりであり、何の根拠もない空想の中の組織です。

そして、都合の良く、ミルナーの構想の下作られた「王立国際問題研究所」と「外交問題評議会」とフリーメイソンと300人委員会が結び付けられて、300人委員会―王立国際問題研究所―フリーメイソン―外交問題評議会―円卓会議といった組織図が捏造されたのです。

ちなみに、30人委員会?なるものはあるみたいです。リンク
 
 
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