経済破局は来るのか?
210980 食糧の買い占め・投機から外国の農地の買い占め・農地の囲い込みへ
 
新井重雄 ( 壮年 営業 ) 09/07/17 PM08 【印刷用へ
今世界では、食糧の買占めや投機から外国の農地そのものを買い占めたり囲い込む動きが加速されている。自給率40%に過ぎない日本は、今後の食糧の需給バランスや価格の高騰に注視する必要がある。

新聞「農民」記事データーベース2009年2月9日(第863号)から転載させていただきます。
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 FAOが“新植民地”システムと警告
 食糧の買い占め・投機から外国の農地の買い占め・囲い込みへ――いま、世界でこんな動きが急速に表面化しています。
 
 日本の農地面積の1・6倍、 760万ヘクタール
 農地の囲い込みのパターンは次の4つ。
 (1)砂漠国で、もともと食料自給率が低い中東産油国が囲い込むケース。
 (2)食糧輸入を急増させている中国、韓国、日本によるもの。
 (3)バイオ燃料用に、ヨーロッパやアメリカ、日本、韓国、中国が、東南アジアやアフリカで、油ヤシやジェトロファ(南洋アブラギリ)、サトウキビ、トウモロコシをプランテーションで生産するパターン。
 (4)そして、もともとアメリカのアグリビジネスが展開してきたやり方、つまり「投資」の形をとって、バナナ、パイナップルなどの果物プランテーションを経営したり、大豆の生産・加工・貿易を支配するやり方です。
 このうち、最近目立つのは東アジアと中東産油国であり、「グレイン」などの調べで面積が明らかなものだけで、日本の農地面積の1・6倍にあたる760万ヘクタールを超えています

 サウジアラビア――小麦生産やめ海外に農地確保
 水不足のため、2016年までに小麦生産をゼロにし、ウクライナ、パキスタン、インドネシア、タイやスーダンで肥よくな土地を物色中。国がトウモロコシ、小麦、米などを海外で栽培する大規模プロジェクトを立ち上げ、後に民間企業が事業に乗り出す。すでにインドネシアに160万ヘクタールの農地を確保。

 中国――最も野心的な「海外で農業を」プログラム
 地球政策研究所のレスター・ブラウン所長によると「最も野心的な『海外で農業を』プログラムを持っているのは中国」。
 「グレイン」のリポートは「中国国内の農地と水供給の喪失は深刻であり、『海外に進出するほか、中国に道はない』と中国の農業科学者が指摘している」といいます。

 実際に中国はフィリピンに124万ヘクタールの農地を確保したのをはじめ、表のように209万ヘクタールの農地を確保しています。
 さらに南アフリカのNGOによれば、モザンビークやジンバブエなどにも“アグレッシブ”(攻勢的)に拡大しています。

 韓国――37%が飢えている国で130万ヘクタールを囲い込み
 さらに韓国の「大宇ロジスティックス」は、韓国の農地面積の7割に当たる130万ヘクタールもの農地を借りる契約をアフリカのマダガスカル政府と結びました。トウモロコシとバイオ燃料用のパームオイルを生産して韓国に輸出する計画です。
 マダガスカルは飢餓人口が660万人で全人口に占める比率は37%。飢餓で苦しむサハラ以南アフリカの平均飢餓人口比率30%を大幅に上回っています。

 英国紙「フィナンシャル・タイムズ」(08年11月20日)によると、「大宇」は土地を無償で借り、“賃借”期間は99年間と半永久的。「大宇」は見返りに道路、かんがい、穀物貯蔵施設に投資するといいますが、「フィナンシャル・タイムズ」社説は、「明らかに新植民地主義的に見える」と批判しています。

 飢餓国の農地を囲い込み
 これらのケースに共通する深刻な特徴は、アフリカやアジアなど、飢餓が深刻な国の農地が囲い込まれていることです。
 表のように、囲い込まれつつある面積は、飢餓に苦しむアフリカで237万ヘクタール、アジアで474万ヘクタールにのぼっており、現在判明している総面積の94%にあたります。
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