「若い女性が多く見ているサイトは?--ビデオリサーチ調査」リンク
には、ユーザーの中にF1層と呼ばれる20〜34歳の女性が多く含まれているサイトのランキングが発表されている。
サイトのランキングをみると子育や教育系のテーマを扱っているサイトが特に目立っており、15サイト中7サイトが出産・子育て系のテーマを扱っている。
◆なぜ女性がコミュニティーサイトに集まるのか?
どのサイトを見ても共通するのは、扱っている内容やそこでのやりとりがかなり具体的で、実際の行動レベルまで詳細に書かれていることだ。
例えば、赤ちゃんの反応への対処方法、しつけの方法、料理のレシピなど、多くの女性が共通して抱える課題に対する答えをみんなで共有している。また、ネット発で対面の繋がりを作る流れもあり、新しい共認形成の形となる可能性を感じる。
さらに、参加者の感想からは、これらのサイトはサイト参加者には欠かせない存在になっており、大きな安心基盤になっているようだ。
これらのコミュニティーサイトの盛り上がりは、まさに素人による創造の可能性を示してくれている好例だと感じた。
◆出産・子育てサイトは盛り上がるけど、教育サイトになると盛り上がらないのはなんで?
しかし教育(小学生から)となるととたんに、コミュニティーの数も活性度も低くなる。これは制度の弊害とも言えると思うが、「先生まかせ」の意識が親の当事者意識を下げ、結果自発的なコミュニティーを作る運動には至っていないのが現状ではないかと思う。
◆これからのネットコミュニティーはどうなる?
これらのネットコミュニティは、'04年ごろから勢いを増してきて、今やっとその第一世代の子供が教育制度へ踏み込もうとしている。
このネット子育て第一世代は子育て課題を通じてネット発の充足体験が豊富にあるため、今後のネットコミュニティーの成長の鍵となるのではないか?
この世代を筆頭に教育さらには介護をテーマとしたネットコミュニティーが生まれ、新しい制度への以移行も始まるかもしれない。
これらをまとめると、ネット上では女性を中心とした母系集団の再生が始まっているのではないかと思う。
また、この女性中心のネットコミュニティに比べ、闘争系(政治・経済など)サイトは人が集まっていないのが現状だ。今後のネット界では、どうやって闘争系サイトを作っていくか?或いは、統合していくのか?そもそもそれは可能なのか?の検証をしていく必要も同時に感じた。 |
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