日本人と縄文体質
201134 東南アジア諸国の方向性は、欧州発のグローバリズムとの関係によって、決定される 〜 インドネシア編A
 
匿名希望 09/03/01 AM03 【印刷用へ
201131の続きです。
>さて、スカルノは「マレーシア構想」の裏にイギリス主導の帝国主義的秩序構築の動きを嗅ぎ取り、断固反対の姿勢を示した。そのマレーシアが安全保障理事会の非常任理事国に選出されるや、「植民地主義の第2の工作によるものであって、理事会を愚弄するものだ」として、スカルノは1965年1月1日付で国連から脱退してしまう。続いてスカルノは、第2の国連創設を視野に置き、新興国会議構想をぶち上げ、世界銀行、国際通貨基金(IMF)からの脱退も通告した。この間、「文化面でのアメリカ主義を粉砕せよ」と呼びかけ、アメリカ企業の接収を進めた。1965年8月には、「ジャカルタ─北京─プノンペン─ハノイ─平壌」反帝枢軸の構築を宣言するに至る。

>インドネシア共産党がマルクス主義経済体制を標榜する左翼政党である前に、欧米の帝国主義に反対する民族主義政党だったことを理解しておく必要がある。同時に、スカルノが米ソ冷戦という二極対立を批判し、非同盟諸国会議に発展する自主独立の第3世界外交を推進しようとしていたことを忘れてはならない。

>すでに紹介した「マルハエニズム」に示される通り、スカルノはソ連陣営としての社会主義ではなく、アジア民族伝統としての相互扶助的社会主義と民族主義の融合による、新しい国際秩序構築を目指したのではなかろうか。丸山静雄氏は、「西側にとって、南シナ海の北部(北京・ハノイ)と南部(ジャカルタ)をつなぎ、アジアを縦断する非西欧秩序の形成を予見させるものであった」と書いている。

>アメリカにとって石油権益の死守が重要な課題であったことは間違いないが、長期的に彼らが最も警戒したのは、スカルノの新秩序構想だったろう。しかし、アメリカは東西対立を強調し、スカルノの動きを単なる「左傾化」として批判し、「左翼」として葬ろうとしたのではないか。

>「共産化阻止」というスローガンこそ、欧米とインドネシア国軍保守派の思惑とを一致させるキーワードとなった。もともと、スカルノの共産党接近には、議会制民主主義崩壊後の国軍の勢力拡大を抑制するねらいも込められていた。だからこそ、共産党が勢力を拡大すればするほど、ナサコムの理想とは裏腹に、軍内保守派と共産党の対立が先鋭化していった。そのとき、スカルノ打倒の謀略はすでにはじまっていたのである。

>現在、スカルノ失脚工作の事実が徐々に明らかになりつつある。アイゼンハワー政権はスカルノ政権の容共傾向に懸念を強め、すでに50年代にスマトラなどの反政府武装勢力に対してCIAを通じて秘密支援を与えていた。1959年には、インドネシア国軍の反共派を支援する方針に転換していた。

>1962年のCIAのメモによれば、当時のマクミラン英首相とケネディ大統領が「時機を見てスカルノを追い落とそう」と合意している。そして1964年、米英の作戦は開始された。シンガポールが拠点となり、英外務省内の情報調査局も作戦を援護したという(『産経新聞』1997年9月18日付)。

>ポール・ラシュマーとジェームス・オリバーが書いた『イギリスの秘密宣伝工作戦争』によると、1965年秋、イギリス外務省の宣伝工作専門家ノーマン・レダウェイが、イギリス外務省、MI6、アメリカ国務省、そして極東地区のCIAで結成された混成部隊に加わり、以後半年間、あらゆる手段を駆使してスカルノ失脚を画策したという(『読売新聞』1998年12月18日付夕刊)。
 
 
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202061 インドネシアに於ける過去の経済政策の問題点 たっぴ 09/03/14 AM00

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