原始共同体社会
19613 集落内墓地の埋葬形態から婚姻様式を考える
 
平野令 HP ( 37 建築家 ) 01/12/28 PM10 【印刷用へ
 田中良之氏の研究によると、縄文〜5世紀後半までは男女問わず、同じ集落内でも近い血縁関係にある死者を近くに埋葬する傾向が強いようです。

 縄文期は(母系・父系の特定はできない)兄・弟・姉・妹・従兄弟・従姉妹が同じ場所に埋葬されていることが多く、近親関係が無い(薄い)配偶者と思われる女性の人骨が、父系の墓地の近くに埋葬されるようになるのは古墳時代以降だということです。
 こうして双系の兄妹を近くに葬る縄文の埋葬形態は、未開時代のタヒチなどポリネシア原住民に近いようにも思われます。

 以上から、日本古代の婚姻について以下の2つの仮説が考えられます。
・1つ目は、「兄妹婚」「従兄妹婚」などのように単位集団(氏族)内に婚姻関係が内包されており、婚後も男女双方が集団内に留まっていた。
・2つ目は、婚姻関係は単位集団(氏族)を超えて結ばれたが、男女どちらかが相手の集団に移動して一緒に住まうような固定形態ではなく、その都度移動して交流していた。

 いづれの仮説からも、男女1対1を特定・固定するような婚姻様式ではなかったことが言えると思いますが、いかがでしょう?
 
 
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