地球環境はどうなってるの?
190740 地球温暖化問題と、その対策への違和感から
 
本田真吾 HP ( 壮年 建築家 ) 08/10/26 PM06 【印刷用へ
地球環境が人為的活動の結果により悪化し、その被害が全人類に及ぶという潜在思念を、多くの人々が共有している時代だ。事実としてその通りだと思う。

そして、人為的活動のほとんどは先進国のものであることも明白だ。しかしそれと、温暖化が最大の環境問題であるとし、その原因は二酸化炭素など温室効果ガスと断定し、排出権取引などの金融商品の普及でこの問題を解決できるという議論には大きな断層がある。

ところで、日本を含む先進国では1970年頃、生活に必要なものはそろい、所謂貧困は消滅した。また、それまでの市場拡大は貧困(≒物が無い)を前提にしていた。それゆえ作れば売れるので、年々生産量=消費量を増やし、市場拡大が可能であった。

ところが、物が行き渡った’70年以降は、今もっているものを買い換える必要がくるまで、消費を拡大する必要は無くなる。つまり、市場は縮小していくのが本来の姿であったのだ。そうすれば、生産も縮小し、人為的と言われる環境問題は好転した。

しかし、市場が縮小することを許さない、または、縮小したあとどう社会の秩序を守っていくかという新しい課題への答えを考えることをしなかったために、縮小する需要を国債発行によって無理やり拡大に向けていった。

その結果、日本では800兆もの国の借金になった。これらは、貧困が存在していた70年以前はほとんど存在しなかったものだ。そして、市場に金はだぶつき、実体生産と離れた金融や投機経済の時代になった。これらを含めると確かに市場は拡大した。その結末が、現代の世界的金融破綻問題である。

また、市場拡大そのものが環境問題の原因ということは誰にでもわかる。そして、金融や投機経済は、物的需要ほとんどなくなった後、無理やり市場拡大を行うために発生した。その経済が破綻した現在、排出権取引のような市場原理で問題は解決しないということになる。

このように、問題意識と対策方針が大きく断層を孕んでしまった原因は、『持続可能な開発』という言葉の中にある。このなかには、『経済成長が持続可能=市場拡大は止められない』という価値を含んでいるからだ。

しかし、現在の金融破綻の状況からすると、実態の無いな経済成長=金融バブルはもう不要という世論になっている。そうであれば、どうすれば、経済が縮小しながら、生きがいを持って働けるのか?という新しい活力源の問題と、それをもってどのように社会を秩序化するのか、というの課題に向かえる。

だから、現在の二酸化炭素による地球温暖化問題は、人々の意識をこのような本質問題からそらすベクトルにあることを、明確にしていくことからはじめる必要がある。
 
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