日本人の起源(縄文・弥生・大和)
185732 日本の正史『日本書紀』が、陰陽五行という中国古代哲学によって書き出されているという事実
 
猛獣王S ( 30代 営業 ) 08/09/15 AM11 【印刷用へ
『[979]日本の正史『日本書紀』が、陰陽五行という中国古代哲学によって書き出されているという事実 』(気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板)リンクより転載します。
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 〜前略〜

● 日本の正史『日本書紀』が、陰陽五行という中国古代哲学によって書き出されているという事実

吉野氏はその著書で、『日本書紀』が陰陽五行によって書き出されていることを明確に指摘している。

(引用はじめ:吉野裕子『陰陽五行と日本の天皇』人文書院、1998年)

『日本書紀』(720年撰上)の冒頭は、次の文で始まっている。
「古(いにし)へ、天地未だ剖(わか)れず、陰陽(おんよう)の分れざりし時、渾沌(まろかれ)たること鶏子(とりのこ、たまご)の如く、溟滓(くぐも)りて牙(きざ)しを含(ふふ)めりき。その清陽(すみあきらか)なるもの薄靡(たなび)きて天と為り、重濁(おもくにご)れるもの、淹滯(とどこほ)りて地となるに及びて、精妙(たへ)なるが合ひ搏(あふ)ぐは易く、重濁(にご)れるが凝(こ)り場(かた)まるは難ければ、天まず成りて地、後に定まる。然る後に、神聖(かみ)その中に生(あ)れましき。
故(かれ)曰く、開闢(かいびゃく)の初に洲壞(くに)の浮き漂(ただよ)へるは、譬(たと)えばなほ游(あそ)ぶ魚の水の上に浮(うか)べる如し。時に天地の中に一つの物生れり。形葦牙(あしかび)の如くにして、すなわち神と化爲(な)るを、國の常立(とこたち)の尊と号(まを)す。」

ところで、中国の書『淮南子(えなんじ)』は前漢の武帝の時代(前140年)、淮南(わいなん)王劉安(りゅうあん)によって撰せられた書である。そのなかの「天文訓」の初めにみえる天地創世記は次の通りである。
「天地いまだ形(あらは)れざるときは、憑々翼々洞々濁々たり、故に大詔(たいせう)といふ。(中略)清陽(せいよう)なるものは薄靡(はくび)して天となり、重濁(ぢうだく)なる者は凝滞(ぎょうたい)して地となる。精妙(せいめう)の合専(がふせん)するは易く、重濁の凝ケツ(きょうけつ)するは難し。故に天、先づ成りて地、後に定まる。」

また『三五暦記』(220−280年、呉、徐整撰)には、
「未だ天地あらざりしとき混沌として・子(たまご)の如く、溟滓(めいこう)として始めて牙(きざ)し、蒙鴻(もうこう)として滋萌す」
と見え、『尚書大伝』(鄭注)には、
「魚は蠢の水に生じて、水に遊ぶものなり」
という表現も見える。

以上を総合すると『日本書紀』の冒頭文は、すべて中国古典の創世記およびその表現の寄せ集めであることが判る。中国創世記は中国の思想哲学の重要な導入部をなすものであるが、日本神話の冒頭が、中国古典の中でも重要な部分の借用ではじまっている事実は、私どもにさらに次のことを類推させる。

それは揺籃期に文字をはじめとして中国の思想・哲学・学術のあらゆる面においてその洗礼をうけた日本文化は、その基底に、中国文化の計り知れない影響を蒙っていることである。

陰陽五行思想が『記紀』のなかに顕著であることは諸家によって指摘されているが、とりわけ、飯島忠夫博士は、夙(つと)に次のように述べておられる。
「日本書紀には陰陽思想が含まれている。特に神代の巻において最も著しい。陰陽思想は中国の天文学の理論であって、天地の成立も皆之によって説明される。易の哲学もまたこの適用に外ならない。そして五行思想は、またこの陰陽思想の展開したものである。神代説話の初めにある天地開闢、国土生成の段に、この思想が加わっていることは、神代説話に中国文化の影響があることを談(ものがた)っているものといわねばならぬ。」(飯島忠夫『日本上古史論』49頁、第一書房、1947年)

日本の正史『書紀』が、陰陽五行という古代哲学によって書き出されているということである。(p.18−20)
(引用おわり)

陰陽五行思想が『記紀』のなかに顕著であることは諸家によって指摘されているそうだが、吉野氏は簡潔明瞭にそれを書いている。

副島先生は、「日本の神道は、日本固有のものではなくて、本当は中国伝来のものであり、本当は中国の道教そのものであろう」と言っている。(副島隆彦『時代を見通す力』p.148)

 〜後略〜
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