アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
184017 世界銀行、IMF、WTOが機能を低下させ始めている
 
ぴんぐー 08/08/26 AM08 【印刷用へ
世界銀行、IMF、WTOは、アメリカの覇権拡大の便利な道具として力を発揮してきたが、その結果、世界中に飢餓、貧困、低賃金労働など様々な問題が撒き散らされた。
その世界銀行、IMF、WTOが今や機能を低下させ始めている。
(2007年、IMFは22年ぶりに赤字を出している。)

「世界の底流」リンクより引用
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05年末から06年中、IMF(国際通貨基金)、世銀(国際復興開発銀行)、WTO(世界貿易機関)という強大な国際経済機関の機能が著しく低下した。05年末、ブラジルとアルゼンチンが、突然、IMFの債務を前倒し返済すると宣言して世界を驚かした。ブラジルの返済額は154億6,000万ドル、アルゼンチンは99億ドルにのぼった。
この2カ国は、IMFの大口借り手、つまり最大の顧客であった。ブラジルは1位、アルゼンチンは第3位であった。なぜこの2カ国は、IMFの債務を返済したのだろうか?
言うまでもなく、IMFの支配からのがれるためであった。両国は長い経済不況から脱出し、外国投資家が国債を買う意欲を見せ始めた。そこで、大量の国債を発行し、その中からIMFに債務の返済をした。
このような傾向は、他のIMFの大口借り手についてもいえる。たとえば、パキスタン(第2位)、ウクライナ(第4位)なども、IMFと手を切りたいと思い始めている。セルビアはすでにIMFの融資を断っている。2年前、好景気に転じたロシアは、すでにIMFに33億ドルを前倒しして返済した。03年、タイも返済した。
その結果、IMFは財政難に陥った。融資先がなくなったので、利子が入ってこなくなったのである。
(中略)
80年代、レーガン、サッチャー政権の誕生とともに次々と先進国政府は市場原理主義と小さな政府というネオリベラリズム(新自由主義)の時代に入った。同じ頃、債務危機に見舞われた途上国では、救済融資をテコにして、IMF・世銀が、ネオリベラリズム政策である構造調整プログラムを押し付けていった。その内容は、「財政の均衡」と「貿易収支の改善」を口実にして、公務員の賃下げと解雇、教育、医療、福祉、開発予算の削減、国営企業と公共サービスの民営化、貿易、資本、金融の自由化であった。
90年代にいると、社会主義の崩壊がはじまり、市場経済が世界大に広がった。その結果、ネオリベラリズムも文字通りグローバル化した。中国やベトナムのような社会主義を掲げている国でも、「改革開放」の名の下に、経済ではネオリベラリズムが導入された。
95年にWTOが創設されると、「貿易の自由化」が推進された。これは、途上国に市場開放を強いるものである。貿易の自由化は、民営化とともに、ネオリベラリズム政策の中核をなすものであす。一方、WTOは、米国やヨーロッパ連合(EU)、日本などの先進国には「保護貿易」を保証する。これが、WTOで南北対立が最も激しい理由である。
ネオリベラリズムは、先進国、途上国を問わず、世界大に格差を広げ、貧困を増大させたのであった。日本ではまさに小泉政権が行なったことだ。
このネオリベラリズムをグローバルに推進してきたのが、IMF・世銀・WTOという3つの国際経済機関であった。ここ一年の間に、このトリオが破綻したのは、ネオリベラリズムの終わりを意味するのではないか。
世界情勢は、米国での民主党の圧勝、ラテンアメリカでは貧困根絶を最優先課題に掲げる左派政権が圧倒的多数を占め、IMF・世銀・WTOが機能低下をきたすという歴史的転換期にある。
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