市場の支配構造(金貸し支配)
168367 なんで屋劇場『金貸し支配とその弱点』1〜市場の起源、原資拡大の方法、その真実の姿
 
山澤貴志 ( 42 ITコンサル ) 08/01/02 PM08 【印刷用へ
07年最後のなんでや劇場『金貸し支配とその弱点、'08経済破局は来るのか』から、主要論点をまとめたい

1. 市場の起源論
・ 市場の起源について、食糧等の日常品の物々交換が起源であるとする経済学は根本的に誤りである。弓矢の発明以降、原始共同体が規模を拡大し、縄張りを接する緊張状態が生まれたが、そこで発生した物流網とは貴重品を中心とする贈与関係である。その目的は集団間の緊張関係を緩和させることであり、集団内で働いていた共認原理を集団外にも適用したものである。緊張関係が前提となっている以上、集団の存否を決定するような食料それ自体を他集団にゆだねるような交換は成立しようがない。
・ しかし約5500年前の乾燥化によって、牧草地を失った遊牧集団の中から、贈与による共存共栄を破棄し、自集団第一の正当化観念から他集団への略奪を開始した部族が登場する。そしてこの略奪が玉突き的に波及し、支配被支配の関係が構築されると共に、国家への冨の集中が進む。
・ この国家に寄生し、そのおこぼれを預かろうとする商魂逞しいものたちによって、市場は生み出された。実際、シルクロードは貴族階級の宮廷サロンを彩る貴金属や絹織物etcといった高級品が行きかう商品市場であった。つまり、注目すべきは市場とは、その起源からして、生活に必要不可欠なものの上に作られたものではなく、権力と冨の集中の中から、その混乱や腐敗に乗じて生み出されたものであるという点にある。

2. 原資拡大の方法
・ 国家に対する寄生虫である市場がその資金源を拡大させていく方法は、概ね、以下の4つがある。
・ 略奪・・つまり、武力にものを言わせて、財を奪い取るという方法だが、これは市場の初期形態にとどまらず、近代市場から現代のグローバリズム資本主義までをも貫く、極めて本質的かつ普遍的な方法論のひとつである。近代市場はアメリカ大陸とアジア大陸の豊かな冨の収奪の上につくられたし、イラク戦争は、アメリカによる石油資源の収奪に他ならない。
・ 騙し・・貴金属をはじめとする市場商品は突き詰めると、なくても困らないものである。しかし、それが希少価値etcといった美辞麗句の下では、圧倒的に価値の高いものとみなされ、幻想価値→幻想価格が形成される。人々が孕む性幻想や快美欠乏を梃子として作り出される市場商品と農産品の価格格差。それ自体が騙しであるが、この騙しこそが市場拡大の固有の原動力である。
・ この他に、科学技術と勤勉性が、市場拡大のモーターとして取り上げられるが、これらは概ね、民族性とも連動するファクターでもある。日本人は科学技術と勤勉性こそが市場の原動力であると考えがちであるが(事実、日本人のとりえはとりわけ勤勉性しかないのだが)、近代市場拡大の本流は、略奪と騙しという西洋の民族性を背景としているという事実を見失ってはならないだろう。
 
 
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