環境破壊
162471 地球温暖化CO2原因説は本当?【露店お題】(2)
 
岡本誠 ( 54 経営管理 ) 07/09/30 PM11 【印刷用へ
3.では温暖化の真の原因は? 自然現象と大気汚染と砂漠化の複合

2の☆1で見たように、解明が進めば自然現象で説明できる可能性もあるが、人為的要因である大気汚染や砂漠化との複合とするのが合理的かもしれない。

大気汚染は、高度1万メートル以下の対流圏では、白い汚染なら太陽光を乱反射して宇宙にそのまま返してしまうので寒くなる。黒い汚染の場合は、太陽光が吸収されるので大気上空は暑くなる。これは地表へ向けて熱放射するので地表も暑くなる。この顕著な例が都市のヒートアイランド現象。

都市のヒートアイランド現象は、都市の発熱、例えば暖冷房や自動車などで説明されるが、それに加えて大気汚染で都市上空大気が昇温する効果が重要。都市では自動車によって酸化窒素NOが大量に発生し、酸素と反応して赤茶色の二酸化窒素NO2になるが、これが黒いほこりとともに太陽光を吸収し加熱される。(温暖化ガスの水蒸気やCO2は無色透明で、太陽光を吸収しないのでこの効果はない。)

すると都市の上昇気流は抑えられ(上が冷たく下が熱いときに対流は発生する)、上昇気流による「空冷」と、水の蒸発による「水冷」の二つの冷却機能を失うことになる。またほこりや化学物質は、地表からの熱放射を吸収するので「放射冷却」という冷却機能も失い、灼熱地獄になるのである。

自動車や工場や航空機などによる大気汚染は、都市だけでなく今や世界化しており、北極圏でも終日空がスモッグに覆われている。インド洋あたりでは、薪や石炭・石油を燃やしてできるススや二酸化硫黄や一酸化炭素などからなるアジア褐色雲と呼ばれる茶色のスモッグが、同様な影響を与えている。(屋内でも空気の汚染で年間100万人以上の人が亡くなっていると言われている。)

灼熱地獄のもう一つの原因は、砂漠化で森林を失ったこと。森林は湖と同じ程度の蒸発をして地表を冷やしていたが、砂漠化すると「水冷」機構を失うことになる。

★ところで、大気汚染の指標をCO2濃度で代表させるならば、IPCCの人為的CO2温暖化説は間違っているが、CO2排出削減では一致するという奇妙に錯綜した関係になる。では、IPCCの温暖化対策は正しいのだろうか?

4.CO2原因説に基づく温暖化対策は有害

IPCCの温暖化対策とは、CO2排出削減のための対策で以下。
(1)原子力発電の再開・推進…日本でも最も多くの予算が組まれている
(2)石炭や石油に代わる代替エネルギーの開発 ex.太陽光や風力発電
(3)CO2回収技術の開発…煙からCO2を抜き取り海底や地中に捨てる
(4)排出権取引と途上国援助

(1)の原子力発電は、発電部分だけを考えるとCO2をほとんど出さないが、ウラン燃料の製造、発電所及びペアで必要な揚水発電所の建設などで大量の石油が投入されており削減にならない。しかも事故や放射性廃棄物の問題は解決しておらず、後世に禍根を残すだけ。(人体への影響は161646161647参照)
(2)代替エネルギーや(3)CO2回収技術も、莫大なエネルギーや資源を必要とする。
(4)の排出権取引は新たな金融市場を生み、途上国援助は新たな南北問題を発生させる。温暖化対策を口実に、先進国の資金や技術が後進国に投入され利益をむさぼられることになる。

以上のように、CO2を悪玉に仕立てた温暖化対策は、いずれもが環境問題をますます悪化させ、金融資本の跋扈を許すものとなる。

5.では真の解決策は?

大気汚染や砂漠化は人類による環境破壊、ひいては人類存続の危機を指し示しているが、目先のCO2排出削減では解決できない。では、さらにその奥の原因は?
それは、過剰消費(快適・利便性)を支える工業生産と自然の摂理(循環)を無視した科学技術、そして私益追求を活力源とする市場原理の社会であるということ。
安心・安全⇒自然の摂理に立脚した生産と消費とは?⇒みんなが成り立つ共認社会の実現が、今問われているのだと思う。

(参考)
科学雑誌『Newton』’07年8月号
伊藤公紀著『地球温暖化 埋まってきたジグソーパズル』
近藤邦明著『温暖化は憂うべきことだろうか』
槌田敦著『CO2温暖化説は間違っている』
 
 
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