市場は環境を守れない、社会を統合できない
158425 「オレのモノなんだから、それをオレがどうしようが、オレの勝手だろ」この原理が世界を破滅に導いている
 
tanvool HP ( 会社員 ) 07/08/07 PM02 【印刷用へ
>それは所有・保有さえしていれば、どんな人格的欠陥者であろうが、精神に異常を来たしていようが、そんなことは一切関係なく最も発言権があり、行使する権限があり…(158271 Silentservice氏)

私権時代の根幹にある、この原理が、実は決定的に世界を崩壊させる方向に導いていることに最近気が付いた。

例えば、「私有」という概念を持たない先住民族は、生活の場であり生活の糧になっている森林をどう扱うか。

森林が豊かだからこそ木の実や果物が採れる事を彼らは知っている。樹木があるからこそ水源は保たれ、狩りの対象の獣たちも生きていけることを。仮に樹を一気に斬って無くしてしてしまえば、自分たちや子孫が生きていけなくなる事を彼らは知っている。

自然のあらゆる対象と対話しながら、そこに垣間見える摂理に従って生きていくだろう。

しかし私権時代の人間はまったく異なる。

北米の森林は別の場所からやってきた欧米人の「所有物」になってからこんなことになった。

樹が高く売れるなら、そこに生えている樹を残らず伐採して売り飛ばす。下草を焼き払ってカネになる作物を植える(奴隷を使ってor労働者を雇って植えさせる)。カネになる動物は絶滅寸前まで狩り尽される。作物の育ちが悪くなれば、化学肥料をしこたまぶち込んで生産性を上げる。そのうち水源が枯れ、土が劣化して何も育たなくなれば(カネを生まなくなれば)うち捨てられる。そうやって砂漠が広がっていく。その後、その土地がどうなろうと知ったことではない。

そこに働いているのは「オレのモノなんだから、オレがそれをどうしようが、オレの勝手だろ」という意識である。

この価値観を持つ、その土地に住んでいない第三者がその土地を「私有」する限り、必然的に、その土地が持つ「カネになる」部分だけが収奪され、劣化させられた残りカスだけがうち捨てられていく。これは必然である。そうやって積もり積もって、地球全体で生態系は破壊され砂漠は増え、大気や水が汚染され、多くの生物が棲めなくなって絶滅し、最後は人類自らも生きていけないような環境になりつつある。

このような狂った状況を生み出したスタート地点。

それは「個人が所有する」という価値観。つまり「所有したものは、所有者がそれをどうしようが所有者の自由である」というという価値観自体である。

その価値観は、少なくとも結果を見る限り、自然の摂理に反しており、絶対的に誤っているということは明らかであろう。

では、どうすればよいのだろうか。

その土地や環境にこれからも棲み続けるような「集団」(その土地を自分たちの一部であると感じることのできる集団)を単位としてその土地を管理し、所有者個人の自由にさせないようなシステムを創りあげることが最低でも必要であろう。それができない限りは、どんなゴマカシの手を打とうが、力を持つ一部の自己中の手によって地球のあらゆる生態系が破壊され尽くされるのは原理的に止められないと考えられる。
 
 
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