もはや学校は終っている
155755 これからの教育に必要なことは、今の世の中がどうやって出来て行ったのかを伝えること。
 
斎藤裕一 ( 43 建築家 ) 07/06/30 PM11 【印刷用へ
>彼らと接していると、「学校がつまらない」の中身は、学校という枠組が“自分”に合わないからではなく、“社会”に合わないからに転換し始めているのがわかる。

また、つまらないに留まらず、社会でどんなことが起こっているのか、どんな仕組みになっているのかを探索しだしている。153646

この間「学校の問題」について継続的に考えておりましたが・・・。

日本の学校・教育制度は、明治5年の学制発布に端を発し、おおよそ現在のような姿になったのは、昭和22年の「教育基本法」「学校教育法」の制定によります。

特に教育基本法、学校教育法などはGHQによる占領統治下の制定であり、先日改正されるまで「戦争回避」「民主化」の思想が底流にありました。GHQは、戦前戦中の軍国主義教育を一掃するため、「教育」を政治体制から切り離すために「教育委員会」制度を敷き、一方で世の中の民主化を進めるため、組合組織を支援して教職員の労働組合である「日教組」の活動も許可します。

GHQが引き上げた後、共産主義勢力による権利闘争が激化、日教組が左、教育委員会が右の傾向を強め、現在まで一貫して対立構造にあります(東京都の学校では、国旗・国歌問題が未だそうした背景の中繰り返されています)。

そして、そうした右、左のどっちつかずの歴史過程の中、で教育現場は次第に生徒へ自主的判断を強いるようになり、自己決定のための自立意識に焦点をあて、次第に「人それぞれ」の個人主義教育を強めていきます。

そして、明治の初めには富裕層しか行かなかった「学校」に一般庶民の子も通うようになり、いつしか、全ての階層の子弟がよりよき暮らしを求めて、「学歴」を求めるようになり、先の個人主義教育に染まる頃には「受験戦争」なる状況も生まれて、全ての人々が己の豊かさを正当化するための理屈を教わりながら、より上位の学校を目指して、競い合う「社会」が出来上がりました。

しかし、そのような豊かさは1970年にほぼ達成されてしまい、その後は皆に共通の課題にはならなくなってしまいます。しかし、制度を司る役人や学者などは、相変わらず「右」「左」を喧伝するだけで、一向にそうした状況に目を留めず、学校と子どもたちの意識はいよいよ埋めがた溝を持つようになってしまったのが現在の状況といえるでしょう。

単純に言って、私はそうした歴史観を教えることだけでも、子どもたちには良い勉強になるのではなかろうかと思います。大人たちがすべきことは自らの主義主張などは一旦引っ込めて、子どもたちに何を伝えるべきかを、子どもと一緒に考えてみることではないでしょうか?こうしたことを伝えること自体が学校や教師にとっても大きな一歩になるように思います。
 
 
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