『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』武田邦彦著、2007年2月、洋泉社
長年、環境問題のタブーに挑戦しながらも、なかば黙殺され続けてきた、武田邦彦が今、注目を集めている。リサイクル、ダイオキシン、地球温暖化etc武田氏が「環境問題のウソ」を暴く。
● ペットボトルのリサイクルが環境にいいって本当?
実は、ペットボトルの分別回収が増えるにつれて、販売量はうなぎのぼり(H5年12万t→H16年51万t)となった。つまり「リサイクルできる」という錦の御旗を手に入れたことで、ペットボトルの消費量は増大し、環境負荷は増大したのだ。しかも「リサイクルできる」というのも大嘘で、実はペットボトルのリサイクル率は6%弱に過ぎない。しかもリサイクルには膨大な設備投資と人件費が投入されており、リサイクルによって資源は7倍も多く使われている。まさに「リサイクルは環境に優しい」という大義名分の下で、資源の無駄遣いが進んでいるのである。
● ダイオキシンのウソ
1999年「所沢の野菜から高濃度のダイオキシン検出」というテレビ朝日の捏造報道をきっかけに、日本中で、ダイオキシン騒動がおき、ゴミ焼却場もダイオキシン対策で高温連続焼却炉へと建替えられていきました。しかし、その後、専門家によってダイオキシンはそれ程有害ではないことが明らかにされていく。実はダイオキシンは特殊な化合物ではなく、焚き火をしても生じるきわめて自然界に普遍的な存在であり、数億年も前から存在する。従って、通常の進化の過程で生物はその処理能力を獲得しているものであり、実際、急性毒性としてはニキビが最も重い症状で、ガンや奇形児の発生との関係はほとんど観測されないという。しかし、事実が明らかになっていく一方で、既に加熱したダイオキシン対策はもはやひっこみがつかなくなり、厚生省は「世間がこれだけ騒いでいるのだから」ということで規制を続けることになったという。かくして、ダイオキシンに関する事実追求は、一方的に騒ぎ立てた報道と、走り出した厚生省とそれによって新たに生まれた利権の前に敗北していった。
尚、テレビ朝日のダイオキシン報道が捏造であったことは、最高裁で決着がついており、テレビ朝日に敗訴判決が下されている。にもかかわらず朝日は「確かに所沢のホウレンソウ報道は嘘だったかもしれない。しかし、それをきっかけに人々がダイオキシンについて多くを知ることになり、規制が行われたのだから、これくらいの報道は許されるのではないか」といういいわけ社説を出している。
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