子育てをどうする?
139805 企業で子育て〜税制から見た社会の機運
 
田野健 HP ( 46 設計業 ) 06/12/10 PM07 【印刷用へ
少子化問題が叫ばれてから政府はさまざまな対策を検討してきた。
育児支援金を払う、出産すれば支度金を融資する。子育て相談の窓口を増やす。しかし、どの政策をとってもパッとしない。少子化問題の本質は産んで育てる見通しが立たないという問題であり、社会の構造的問題である。支度金を積んでどうこうなる問題ではない。

そんな中、子育て家庭の所得税負担を軽減するための扶養控除見直し政策が来年以降に先送りとなった。理由は税の軽減と少子化問題の改善の連関性に政府自身、確信を持てなかったからだろう。

その翌日に子育て支援税制の新聞発表があった。

>自民党税制調査会(津島雄二会長)が5日、2007年度与党税制改正大綱に、子育て支援に積極的な企業の税負担を軽減する「子育て支援税制」を盛り込む方針を固めたのは、少子化対策への積極的な取り組み姿勢を打ち出す狙いがある。ただし、子育て世帯に対する減税措置は先送りされる見通しだ。税調の論議は今後、14日をめどとする大綱とりまとめに向け、07年度中に期限切れとなる証券優遇税制の扱いなどが焦点となる。(鹿川庸一郎)

子育て支援税制は、企業が事業所内に託児施設を設置した場合、その設置、運営費用を、法人税の課税所得から差し引く(所得控除)ことを認め、企業の税負担を軽減する。企業が福利厚生の一環として、従業員が受ける育児支援サービスの費用を補助する場合の経費も、所得控除の対象とする方向だ。
リンク(抜粋)

企業の子育て支援は税制優遇、世帯への支援は凍結。これは見方によっては企業に偏った待遇をしているだけではないかとも見れる。また、法人税軽減の基本政策との兼ね合いもあるだろう。

しかしこのニュースは良いニュースだと思ったのは、子育てどうする?を曲がりなりにも2年間調査し、研究した政府機関の結論が家庭ではなく企業に可能性を見たという点である。
託児施設を企業内に作ったくらいで今の子育て環境が大幅に変わるとは思えないが、大きな流れとして「子育てを企業で」という社会共認を形成する一里塚となり、曳いては企業内保育や企業の共同体化まで視野に入ってくるのではないだろうか。税制でリードする施策が共認社会の機運を引っ張る好例であってほしい。
 
 
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