古代社会
138368 印章の起源(メソポタミアの物資管理と流通)
 
熊谷順治 ( 40 企画 ) 06/11/24 PM03 【印刷用へ
印章は、スタンプ⇒封泥(に押印)⇒円筒印章と発展する。印章は物資の数量管理と流通のために使われたと考えられ、そのための原始的道具であるトークン(粘土塊)まで視野に入れる。

●古代オリエントの印章・交易関連略年表(出現年代)
1万年前      数量記録のためのトークン※(単純型、シリア〜イラン)
8500年前〜8000年前 印影を持つ石膏片(スタンプ印章)
8000年前〜7000年前 スタンプ印章が広範囲で使用される    
7500年前〜7000年前 容器封印型封泥※
7000年前〜6500年前 印影を持つ粘土塊(記録用)、最古の舟形模型
6500年前〜6000年前 ドア封印型封泥※、トークンの形状の多様化
5500年前頃〜    円筒印章(一般化は4000年前。2500年前まで使用)
          トークンの複雑化(形状・文様の多様化、ウルクとスサ中心)
          ブッラ(トークンを包む容器)
          荷車の模型、野生のロバの家畜化
5100年前      最古の文字(ウルク)
参考
3700年前〜3100年前 殷代にスタンプ型の銅印(中国最古)

※トークン:初期のものは大きさ数cm.の円錐、球、ディスク、穀物や家畜を表した円筒状の粘土塊で、主要な品目の計量・記録に用いたと考えられている。

※封泥:壷などの容器の口の部分を革や布で覆い首の部分を紐でしばり(籠詰めされた物は縄で縛り)、その結び目に粘土の小塊を付け印を押しつけた。この粘土に印章の痕を留めている塊を封泥と呼ぶ。
※ドア封印型封泥:倉庫の扉を閉める場合には扉に付けた紐を、建物に打ち付けた釘状のものに結びつける。その上に粘土を塗り、さらに粘土の上にスタンプ印章を押して、封じた。
いずれのものも、容器や倉庫をあけるとき、この封印がこわされていなければ中身が減っていないことを示すことができる。

>人類最古の印章は、8500年前から8000年前の北シリアの遺跡から出土たものとされており、粘土に押すスタンプ型印章である。印面に彫られた最初の図柄は井桁や格子のような幾何学模様である。8000年前から7000年前には、北シリアや北部メソポタミアを中心にスタンプ型印章が多数の遺跡より恒常的に出土するようになる。<
(引用は、常木晃「文明の原点を探る−第7章 交換、貯蔵と物資管理システム」より)
 
 
 
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