人類の起源と人類の拡散
132821 人類の地上進出 〜動物は畏れの対象から狩りの対象へ〜
 
東努 ( 28 建築士 ) 06/10/02 AM03 【印刷用へ
>A弓矢の発明が洞窟生活から地上生活への進出をもたらした。
・人類は獲得した観念機能を駆使し、250万年間にも及ぶ無数の思考錯誤を重ねて数々の道具を開発する。
・道具は石器→手斧→尖頭器(槍・銛)→投槍器と進化を積み重ね、1.5万年前、ついに飛び道具である弓矢を発明する。
・弓矢の発明により、やっと他の動物と対等に渡り合えるようになった人類は、怯え隠れ住むしかなかった洞窟生活から地上生活へと進出する。(130982)

弓矢の発明と人類の地上進出には、実際に密接な関係にあるようです。

 弓矢の発明の起源は依然としてその年代の特定には至ってないようですが、「壁画」に描かれる弓矢の姿から、少なくともその時代に弓矢があったことが確認されているようです。

 現在、発見されている壁画で弓矢の表現が残されているものには、フランスのラスコー洞窟にあるものと、スペインのカステリョンの岩陰に描かれたものなどがあるそうです。

 ラスコーの洞窟にあるものは旧石器時代後期の約1万5千年前のもので「矢らしきもの」の表現のみで弓が描かれていない(弓矢ではなく投げ矢だったのではないかと考えられている)のに対し、カステリョンの岩陰にあるものは中石器時代の約1万年前の「地上」に描かれたもので、完全に「弓」と認識できるものが描かれているという違いがあるそうです。

 これらのことから少なくとも1万5千年前から1万年前までの間に人類は弓矢を発明し、同時に洞窟生活から地上の生活へと移行していったと考えられているようです。

 興味深いのは、壁画からそれらの事実が確認できるだけではなく、人間の動物たちに対する心情の変化も読み取れるところです。

 旧石器時代(約1万5千年前)までの壁画では「動物」が中心で描かれており、その中身も呪術の対象としていわば「信仰の対象」として描かれており、「人間」が描かれることはほとんど無かったのに対し、中石器時代(約1万年前)のカステリョンの壁画などでは、「人間」が中心で描かれており、動物はあくまで「狩りの対象」として描かれているところです。これらのことから、『弓矢の発明により、やっと他の動物と対等に渡り合えるようになった人類は、怯え隠れ住むしかなかった洞窟生活から地上生活へと進出する・・・』人類の地上世界と外敵に対する意識の変化を確認することができます。

(参考文献:世界の大遺跡1 先史の世界 講談社)
 
 
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