健康と食と医
132727 摂取食材の変遷
 
麻丘東出 ( 46 環境コンサルタント ) 06/10/01 AM07 【印刷用へ
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「食材の変遷(’50年〜’95年)」より  (※一部編集)

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戦中戦後、極度の物資不足の時代を生き抜いた人の話では、とにかく食うものがない戦地では蛇や蛙の類さえ居なくなるほど食べ尽くしたらしい。とても想像はつかないが子供の頃、ミカン泥棒や柿泥棒、また畑のすいか泥棒で先生に怒られた事がある。今の子供は、こんなものに見向きもしない。たわわに実った柿を盗むものなど居ない。それよりTVゲームを見ながらのスナック菓子や清涼飲料水がよほど味覚に合うのだろう。少しでも飢えを経験した世代が、砂糖や脂にまみれた食物と思うものでも、今の子供には、これが当たり前の食物なのである。

【摂取量の変化の大きい食品群の年次推移】 ー単位:gー

        ’50 ’60 ’70  ’80  ’85  ’90 ’95
緑黄色野菜   75.6 39.0  50.2  51.0  73.9  77.2  94.0
調味嗜好飲料  32.0 55.2 126.7 109.4 113.4 137.4 190.2
牛乳・乳製品   6.8 32.9  78.9 115.2 116.7 130.1 144.4
肉 類      8.4 18.7  42.5  67.9  71.7  71.2  82.3
米 類     338.7 358.4 306.1 225.8 216.1 197.9 167.9
砂糖類      7.2 12.3  19.7  12.0  11.2  10.6  9.9
果実類     41.5 79.1 106.3 155.2 140.6 124.8 133.0
脂肪類      2.6  6.1  15.6  16.9  17.7  17.6  17.3

米類の摂取(1/2倍)が激減しているのに比べ、牛乳・乳製品の摂取(20倍)、調味嗜好飲料の摂取(6倍)、肉類(10倍)、脂肪類(7倍)増えている。
調味嗜好飲料の中には砂糖類が含まれるので、砂糖類の摂取は更に多いものになる。50〜60年代、テレビが急速に普及し、インスタント食品の開発もはじまり、テレビでその宣伝が流されるようになる。
60〜70年代は加工食品ブームがおこり、スーパーマーケットが急増しファーストフード、ファミリーレストランが流行りだす。
そして70年代後半から健康志向の食品の開拓が始まる。この頃から飽食の時代が始まったのだろうと思われる。いよいよ食物を捨てたり、グルメや健康食を求める豊かな時代を謳歌するようになったのである。それに比べ食物の自給率はどんどん低下してゆく。いまや偽装しなければならないほど国産の食材が少なくなっている。
食材の変化は豊かさの変化でもある。手に入れたものに比べ、失ったものが大きすぎはしないかと考える事もある。
厚生省「国民健康調査」によると、、、('55→'81)を比較すると、糖尿病(26.5倍)、高血圧(22.3倍)、心臓疾患(9.3倍)、リウマチ・膠原病など(9.3倍)となっている。病院への受診率や検査方法の変遷もあるだろうけどこれらの数字は何を意味するのだろうか?ひとつ、食物や食生活に帰納する議論は拙速かも知れないが、どう考えても食との関係を思わざるを得ない。
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130494 へその緒から287種の汚染物質>

赤ん坊にも母親を経て人工物質が取り込まれている。
その母親の人工物質蓄積は、食の変遷との関係は無視できない。
現在増え続けている癌やアレルギーなどの健康問題も同様である。

特に食材として増えている、加工食品における食品添加物、野菜・果物や畜産における残留農薬や抗生物質、製造過程・貯蔵過程で新たに発生する毒性物質の問題を明らかにしていく必要がある。

 
 
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132741 肉の摂取量の増大がはらむ危険性 柳瀬尚弘 06/10/01 PM00
132738 摂取急増した食品の多くがアレルゲンとなっている 前上英二 06/10/01 AM11
132733 果実は農薬まみれ。 鈴木邦彦 06/10/01 AM10

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